南部俵積み唄 なんぶ たわらつみうた

この家旦那様は 俵積みが大好きで♪ 青森県に伝わるめでたい門付唄

『南部俵積み唄』(なんぶたわらつみうた)は、旧南部家領の青森県三戸郡(さんのへぐん)に伝わる民謡・門付唄(かどづけうた)。

門付(かどづけ)とは、家々の門口や座敷を訪れ、太鼓や三味線ともに舞などを披露し金品を受け取る大道芸の一種。そこで歌われた唄を門付唄と呼ばれる。

青森県三戸郡の門付芸人は正月や節分などの節目に家々を回り、米俵などの小道具を用いて『南部俵積み唄』などを歌い、家の主人や夫人、蔵や屋敷を褒めちぎるお目出度い祝いの芸を披露して、米や銭を受け取っていたという

門付は漫才のルーツにも

門付は全国各地で見られ、江戸時代には正月に門付芸人がお屋敷や民家を回る「萬歳 まんざい」、「春駒 はるこま」、「鳥追 とりおい」などの門付唄が流行した。

「萬歳」は今日の「漫才(まんざい)」のルーツとなり、馬に扮して踊る「春駒」は今日でも郡上おどり春駒(七両三分の春駒)などの民族芸能として全国各地に残されている。また、「鳥追」の女性衣装は阿波踊りの女性の衣装のルーツとなっている。

【試聴】津軽三味線 南部俵積唄(金三郎・麻耶)

【試聴】南部俵積唄 福島竹峰

歌詞の一例

ハアー 春の始めに この家(や)旦那様サ
七福神がお供してコラ 俵積みに参りた

ハアー この家旦那様は 俵積みが大好きで
お国はどこかとお聞きある コラ
私の国はナア コラ 出雲の国の大福神
日本中の渡り者 コラ 俵積みの先生だ

ハアー この家旦那様の お屋敷をば見てやれば
倉の数が四十八 コラ いろは倉とはこのことだ

一の倉は銭倉 コラ 次のお倉は金(かね)倉
次のお倉は宝倉 コラ 次の倉から俵倉
俵倉には米を積む コラ 七万五千の御俵をば七十五人の人足で
大黒柱を取りまいて コラ 千戸から千石 万戸から万石

ヤッコラセの掛け声で コラ 棟木までよと積み上げた
さても見事に積み上げた コラ おほめ下され旦那様 コラ
お祝い下んせ母(かか)様

ハアー めでたいなめでたいな 
この家旦那様は百万長者(億万長者)と申される