福知山音頭 ドッコイセまつり

2020年NHK大河ドラマで注目 明智光秀ゆかりの福知山

『福知山音頭』(ふくちやまおんど)は、明智光秀ゆかりの京都府福知山市に伝わる夏祭り・盆踊りの曲。「ドッコイセー」の囃子ことばが印象的。

丹波地方を平定した明智光秀が福知山城の大改修を行った際、領民らが石材・木材を城へ運ぶのに「ドッコイセードッコイセー」と唄い出したのが起源とされている。

福知山城 大天守

写真:福知山城 大天守(出典:Wikipedia/663highland)

様々な歌詞が存在するが、「明智光秀丹波を拡め ひろめ丹渡の福知山」のように、明智光秀に関連する歌詞がよく唄われる。

毎年8月中旬のお盆の時期には、福知山市の市街地で「福知山ドッコイセまつり」が開催され、ドッコイセ踊り大会や市民総踊り大会、花火大会などが催される。

福知山ドッコイセまつり

写真:福知山ドッコイセまつり(出典:福知山観光協会Webサイトより)

東京オリンピックが開催される2020年には、明智光秀を主人公としたNHK大河ドラマ「麒麟がくる」が放送される。明智光秀ゆかりの福知山や福知山音頭、ドッコイセまつりに注目が集まることだろう。

【試聴】福知山音頭 踊り

歌詞の意味

『福知山音頭』の有名な歌詞について、その意味や由来などを簡単にまとめていきたい。最も代表的と思われる歌詞は次のとおり。

福知山出て 長田野越えて 駒を早めて 亀山へ

明智光秀 丹波を拡め ひろめ丹波の 福知山

明智光秀が丹波攻略の際に築いた亀山城(亀岡城)は、丹波平定後もそのまま丹波統治の拠点となった。

福知山城には明智秀満を城代として配置し、光秀は亀山に居城。二つの城の間は馬に乗った使者(早馬)が行き来した。「駒(こま)」とは、若くて元気な馬のこと。

長田野(おさだの)とは、福知山盆地の南西部にある台地。現代では大規模工業団地となり、金属,機械,電機などの工場が立ち並んでいる。

明智光秀の水色桔梗

『福知山音頭』には、明智光秀と関連する桔梗(ききょう)が登場する次のような歌詞がある。

お前見たかや お城の庭を 今が桔梗の 花ざかり

キキョウは、早ければ梅雨の頃から、初秋の九月頃まで花が咲く。風船のようなつぼみが咲けるように花びらが開く。

キキョウ

写真:キキョウ(出典:Wikipedia/Atilin)

美濃の山県氏、土岐氏一族は、キキョウをかたどった「桔梗紋」を家紋にしており、土岐氏一族の明智光秀も水色桔梗を用いていた。

画像:水色桔梗紋(染め抜き)

なぜ「葵のご紋」?

さて最後に、『福知山音頭』の少し変わった歌詞について解説してみたい。それは次のような歌詞だ。

福知山さん 葵のご紋 いかな大大名(おおだいみょう)も かなやせぬ

「葵のご紋」とは、徳川家の用いた「丸に三つ葉葵」の葵紋(あおいもん)のこと。ドラマ「水戸黄門」の印籠でお馴染みのあの紋所だ。

徳川幕府の藩政時代において、藩主の朽木氏が徳川家の葵紋を用いることは通常ありえないこと。一体何故、『福知山音頭』の歌詞では「葵のご紋」が歌われているのだろうか?

これは、江戸城二の丸で火災が発生した際、参勤交代で江戸に出仕していた福知山藩・朽木家二代目藩主の朽木稙元が、火災現場へいち早く駆けつけて消火に尽力したことから、徳川将軍からの褒賞として、一代限りで「葵のご紋」を下賜(かし)されたことに由来している。

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