ほたるこい

日本の童謡/こっちのみずは あまいぞ あっちのみずは にがいぞ

「ほーほーほーたるこい」と童歌でも歌われ、初夏の風物詩として古くから親しまれているホタル。日本で「ホタル」といえばゲンジボタルやヘイケボタルが一般的で、その他ヒメボタルやマドボタルなどが知られている。

ゲンジボタル(源氏蛍)はその名からも想像できるように、紫式部の物語『源氏物語』の主人公である光源氏から付けられたもので、ヘイケボタル(平家蛍)は後にゲンジボタルの「源氏」と対比で平家(へいけ)の名前が付けられたといわれる。

【試聴・歌詞】 ほたるこい

ほう ほう ほたる こい
あっちのみずは にがいぞ
こっちのみずは あまいぞ
ほう ほう ほたる こい

日本の民謡・童謡・唱歌 歌詞と視聴

コラム:東西で光る間隔が違う?西のホタルはせっかち?

富士川ところで、蛍の光と書く蛍光灯は、ホタルとは違って光らせるためには電源が必要だ。電源といえば、東日本は50Hz(ヘルツ)、西日本は60Hzのように、東西で1秒間あたりの周波数が異なる(西日本の方が速い)が、これと似たようなことがホタルの世界でも起こっている。

東日本に生息するホタルが光る間隔は約4秒に1回だが、西日本ではその2倍速く、何と約2秒に1回発光しているというのだ。よく関西人は関東に比べて「せっかち」とか「歩くスピードが速い」「気が短い」と言われるが、偶然にもホタルの光り方と一致しているところが興味深い。

なんと、周波数とホタルの光との偶然の一致は、その境界線の場所も何とほぼ一致しているという。

50Hzと60Hzの境界線は、一般に静岡県の富士川と新潟県の糸魚川を結ぶ線が境界とされているが、ホタルの光る間隔もこの境界で大まかに西と東に分けることができるようだ。

ただ、周波数の場合と異なり、中間地点である静岡県、長野県、新潟県などのホタルは中間の3秒前後の間隔で点滅するようだ。

確かに、富士川と新潟県の糸魚川を結ぶ線は、地質学上フォッサマグナ(Fossa Magna)の西端で、地質学上も西日本と東日本の境界となっていることから、生物学的にも異なる成長や分化が起こっていてもおかしくはないが、ホタルにまで西と東の違いが及んでいたとは何とも不思議な話である。