まっくら森の歌

ビートルズから影響を受けていた?禅問答的ファンタジー

『まっくら森の歌』は、NHK「みんなのうた」で1985年8月に初回放送された楽曲。シンガーソングライターの谷山 浩子(たにやま ひろこ/1956-)が作曲し本人が歌唱している。

歌詞では、「さかなは空に」、「小鳥は水に」、「きのうは あした」などのように、倒置された対の概念や矛盾する組み合わせなど、禅問答的で不思議なファンタジーの世界が描写されている。

「まっくらな森」という不気味で閉鎖的な舞台設定も相まって、子供向けの楽曲としては若干怖い雰囲気。幼少期に何の心構えもなく同曲を聴いてしまった方にとっては、おそらく同曲は「トラウマ」の類として印象付けられていることだろう。

同じくNHK「みんなのうた」で放送された『メトロポリタン美術館(ミュージアム)』と並び、小さい頃に見てしまった子供たちに消えない恐怖を植え付けるトラウマソングとして存在感を示している。

【試聴】まっくら森の歌

ビートルズ愛好者の谷山浩子

『まっくら森の歌』作曲者である谷山 浩子は、2012年にデビュー40周年を記念したWebサイトを開設しており、そのワンコーナーで、谷山 浩子の音楽的バックグラウンドについて次のように説明されている。

わたしの音楽の土台になっているのは、ビートルズです。中2の5月に初めて『アビーロード』のレコードを買ったんです。

それまで、ビートルズは、ラジオから流れているヒット曲として知っていたんですが、それほど興味はありませんでした。

聞いてみようと思ったきっかけは、好きだったクラスの男の子がビートルズファンという噂を知ったからなんですが、レコードを聞いたらそれどころではなくなってしまって(笑)。

最初の「カム・トゥゲザー」から心臓わしづかみ状態で、次の日学校を休みました(笑)。サウンド、声、曲、アルバム全体の世界観、すべてに惹かれました。

自ら「音楽の土台になっているのはビートルズ」と明言するほどに、谷山 浩子氏はビートルズから様々な影響を受けているようだ。

ビートルズと『まっくら森の歌』の関係は?

ビートルズに傾倒する谷山 浩子氏が作詞・作曲した『まっくら森の歌』は、ビートルズの楽曲から何らかの影響を受けているのだろうか?

結論から言えば、メロディではなく歌詞について、ビートルズの楽曲に見られるようなアジア系哲学的・禅問答的・仏教的なエッセンスが若干感じられるように思われる。

何か特定のビートルズ作品から直接影響を受けているのではなく、ジョン・レノンが中国やインド・日本などから老子や荘子、禅・仏教的なエッセンスを取り入れていたように、ビートルズのバックグラウンドにあるスピリチュアルなベクトルが『まっくら森の歌』の歌詞にエッセンスとして取り入れられている可能性があるといった感じだろうか。

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