ツクシ 意味・語源・由来
つくし誰の子 スギナの子 食用にもなる春の風物詩
春になると地面からひょっこり顔を出す可愛い春の風物詩「ツクシ」。トクサ属の植物スギナの一部で、ツクシが胞子を放出したあとは枯れて、同じ場所にスギナ(栄養茎)が生える。
ツクシの意味・語源については諸説あり、スギナにくっついてるから「付く子」、茎の節目のように見える茶色い袴(はかま)の部分で継いでいるように見えるから「継く子」などと説明される。
漢字では「土筆」や「筆頭菜」などと表記されるが、これはツクシが伸びきる前は先端まで袴(はかま)に覆われており、その形状が筆(ふで)に似ていることに由来している。
胞子を出す前の若いツクシは春の山菜として食用となる。袴を取り覗いてから灰汁(アク)を抜く。食べ方は、煮物、炒め物、佃煮や卵とじなど。食べ過ぎに注意。
つくし誰の子スギナの子
「つくし誰の子スギナの子」という有名なフレーズがある。これは昭和初期の国民学校における国語の教科書に掲載されていた次のような詩に基づいていると思われる。作者は不明。
ポカポカト アッタカイヒニ
ツクシノ ボウヤガ メヲダシタ
ツクシ ダレノコ スギナノコ
ドテノツチ ソット アゲテ
ツクシノボウヤガ ノゾイタラ
ソトハ ソヨソヨ ハルノカゼ<現代語>
ぽかぽかと暖かい日に
つくしの坊やが芽を出した
つくし誰の子スギナの子
土手の土 そっと上げて
つくしの坊やが 覗いたら
外は そよそよ 春の風
「つくし誰の子スギナの子」という慣用句がこの詩以前に存在していたかどうかは不明。
スギナ
スギナの語源・由来は「杉の菜」、すなわち、地上に出る緑の栄養茎がスギ(杉)を連想させ、食用される「菜」であることを意味している。
写真:スギナ(出典:Wikipedia)
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