ヤンコ踊り 秧歌踊

農民の田植え踊りから始まった中国東北部の大衆舞踊

『ヤンコ踊り』は、中華人民共和国における遼寧省・吉林省・黒竜江省といった中国東北部、歴史的には満州とも呼ばれた地域に伝わる大衆舞踊。

中国語の表記では「秧歌」、または「秧歌踊」。発音に近い表記ではヤンガー、ヤンコー、Yangge、Yang Geなどの表現が見られるが、日本では『ヤンコ踊り』の名称で定着しているようだ。

農民が田植えの際に踊ったのが起源とされるこの『ヤンコ踊り』は、今日では祝祭日の行事や収穫祭、または新年を祝う祭りの行事として踊られるほか、無形文化としてダンス大会などで『ヤンコ踊り』の芸術性や表現力が競われるなど、中国の民族舞踊として幅広く定着している。

『ヤンコ踊り』の踊り方としては、色鮮やかな大きな扇子を頭の高さでひらめかせながら、または色美しい絹の織物をはためかせながら、太鼓、ラッパ、チャルメラの軽快なリズムに合わせて少しずつ前進していくというもの。

ステップは中国各地で様々なバリエーションがあり、3歩進んで1歩下がるものや、4歩進んだ後4歩その場で足踏みするもの、下がったり立ち止まらずに進み続けるものなど、いろいろなパターンやアレンジがあるようだ。

【試聴】Yangge Dancing in Shenyang

YouTubeでは、遼寧省・瀋陽(しんよう Shenyang)で撮影されたちょっとユニークな『ヤンコ踊り』の様子が動画でアップされていたのでご紹介したい(上の動画)。

中国指導者の銅像が立つ広場で、通常の踊りに加えて、三蔵法師、孫悟空、猪八戒、沙悟浄といった西遊記のキャラクターが繰り広げる歴史絵巻の演出もなされ、動画を見ているだけでも華やかさや賑わいが十分に伝わってきた。

元々は素朴な農民の踊りだった『ヤンコ踊り』も、時代を経て様々な要素や演出が加わり、無形文化として少しずつ芸術性を高めながら、新たな時代の大衆娯楽として、これからも多くの人に親しまれていくことだろう。

【試聴】Yang Ge Dance in Chengde

【試聴】Traditional Yangge fan dance each eve near hotel in Beijing