アッピア街道の松

レスピーギ(Ottorino Respighi/1879- 1936)

『アッピア街道の松』は、イタリアの作曲家レスピーギにより1924年に初演された交響詩『ローマの松』の第4楽章(第4部)。

『ローマの松』は、その前後に作曲した『ローマの噴水』、『ローマの祭』と合わせて、共に「ローマ三部作」と呼ばれる。

アッピア街道の石畳

写真:現存するアッピア街道の石畳(出典:Wikipedia)

レスピーギ(Ottorino Respighi/1879- 1936)は、イタリアのボローニャ生まれの作曲家。

代表作「ローマ三部作」の他、美しく叙情的なメロディの『シチリアーナ』が世界的に有名。

【YouTube】レスピーギ アッピア街道の松

【YouTube】年末開催の東急ジルベスターコンサート 新年カウントダウン

古代ローマ軍が進軍した石畳の道

『ローマの松』第4楽章『アッピア街道の松』で描かれるのは、アッピア街道の霧深い夜明け。不思議な風景を見まもっている離れた松。

古代ローマ軍の休みない足音のリズムが響き、詩人は過去の栄光の幻想的な姿を浮べる。

アッピア街道の石畳

写真:現存するアッピア街道の石畳(出典:Wikipedia)

トランペットが鳴りわたり、新しく昇る太陽の輝きの中で、ローマ執政官の軍隊がサクラ街道を前進し、カピトレ丘へ勝ち誇って登ってゆく

ピアニッシモから「軍隊の行進」に伴い徐々に音強を増し、フォルティッシモに至る。舞台上の管弦楽に加え、舞台裏の金管楽器のファンファーレが加わり、勇壮に全曲を閉じる。

レスピーギが描いたものとは?

レスピーギは、1926年1月15日に自らフィラデルフィア管弦楽団を指揮してこの曲を演奏するにあたり、プログラムに次のように書いている。

アッピア街道と松

『ローマの松』では、私は、記憶と幻想を呼び起こすために出発点として自然を用いた。極めて特徴をおびてローマの風景を支配している何世紀にもわたる樹木は、ローマの生活での主要な事件の証人となっている。

写真:アッピア街道と松(出典:Wikipedia)

関連ページ

レスピーギの有名な曲・代表曲
『アッピア街道の松』、『シチリアーナ』など、イタリアの作曲家オットリーノ・レスピーギの有名な曲について解説とYouTube動画まとめ
有名なクラシック音楽の名曲・代表曲
バッハ、ベートーヴェン、モーツァルト、ショパン、チャイコフスキーなど、有名なクラシック音楽家による名曲・代表曲の解説とYouTube動画まとめ