エリーゼのために Fur Elise

ベートーヴェンが曲を捧げたテレーゼは実在した?

「エリーゼのために Fur Elise」は、ベートーヴェン(ベートーベン)が1808年に作曲したピアノ曲。

「情熱の花(ザ・ピーナッツ)」、「キッスは目にして(ザ・ビーナス)」などの日本のポップスの原曲として知られる。

エリーゼとは一体誰なのか?

タイトルの「エリーゼ(女性の名前)」は一体誰なのか?この点については、まだ客観的な証拠がないようだ。

この点、ベートーヴェンが1810年に婚約を申し込んだとされる「テレーゼ・マルファッティ(Therese Malfatti von Rohrenbach zu Dezza/1792-1851)とする説が最も有力なようだ(このプロポーズは断られてしまった)。

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本当のタイトルは「テレーゼのために」?

なお、ベートーヴェンが自ら付けた本当のタイトルは「テレーゼのために"Fur Therese"」。これは、ベートーヴェンの悪筆が原因で、採譜者が「エリーゼ」と読み間違えてしまったことが原因とされている。

ちなみに、ベートーヴェンのピアノソナタ第24番嬰ヘ長調『テレーゼ』作品78については、テレーゼ・フォン・ブルンスヴィックという伯爵令嬢に捧げられた作品であることがはっきりしている。ベートーヴェンは、彼女の肖像画を贈られたお礼としてこの曲をお返しに作曲したとされている。

新説:エリーゼは知人の妹エリザベート?

2009年6月、エリーゼはベートーヴェンの知人の妹で、当時10代だったソプラノ歌手エリザベート・レッケル(1793-1883)とする説がドイツの研究者から発表された。

エリザベートの兄はベートーヴェンのオペラ出演を通して親交があり、その妹のエリザベートとも親しくなったという。

ウィーンの教会で見つかった洗礼記録によれば、エリザベートは「エリーゼ」と記されていたという。 当時ベートーヴェンがほかにエリーゼやエリザベートという名前の女性と関わった記録は無いことから、「エリーゼ」=「エリザベート」と結論付けられたようだ。

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