エイプリルフールの由来はフランス?

4月の年中行事/April Fools' Day

1年に一度、4月1日にウソをついてもいいとされる不思議な年中行事、エイプリルフール(April Fools' Day)。日本では「四月馬鹿」とも訳される。

一説によれば、ウソをついていいのは4月1日の午前中までで、午後にはウソであることを明かさないといけないというルールや、エイプリルフールについた嘘は1年間実現しないというジンクスなどもあるという。

エイプリルフールの由来・ルーツ、発祥・起源については諸説あるが、よく引き合いに出される有名な説として、16世紀フランスで起きた改暦を巡る騒動について簡単にまとめてみた。

合わせて、フランスのエイプリルフールと深い関係にある「4月の魚」についても軽く触れることとしたい。

フランス王シャルル9世による改暦

舞台は16世紀半ばのフランス、ヴァロワ朝第12代フランス王シャルル9世(1550- 1574)が10歳で即位し、母后カトリーヌに支えられながらフランスを統治していた。

エイプリルフールにつながるとされる出来事が起きたのは、シャルル9世(右挿絵)が14歳頃の1564年。

それまで新年は3月25日であり、4月1日まで新春の祭りがおこなわれていたが、今後は新年を1月1日に変更するという「ルシヨンの勅令」が下された。

一部の国民はこの改暦に反発し、4月1日を「ウソの新年」(今まで通りの新年)として祝い続けたという。改暦に反発したものは処刑されたとの解説もあるようだが定かではない。

当時のフランスは、国内のカトリックとプロテスタントが40年近く争った内戦「ユグノー戦争」の真っ只中であり、死亡の原因を明確に判別することは難しいのではないかと思われる。

3月25日は受胎告知日 現代の日英の会計年度にも

ちなみに「3月25日」という日付は、キリスト教の新約聖書に基づく受胎告知(じゅたいこくち)の日、すなわち聖母マリアが天使ガブリエルからお告げを受けた日であり、当時のフランスを含む多くのヨーロッパ諸国はこの日を新年と定めていた。

イギリス(グレートブリテン王国)もこの「3月25日」を1752年まで採用しており、現代の英国における会計年度(4月から3月)はこれに由来している。日本も明治時代にイギリスの年度を採用し、現代まで続いている。

紙の魚を背中にコッソリ貼るイタズラも

フランスでは、エイプリルフールは「4月の魚 Poisson d'Avril(プワソン・ダヴリル)」と呼ばれ、紙の魚を背中にコッソリ貼るイタズラが行われる。

また、菓子店の店頭には魚をかたどったチョコレートやパイが並び、「Poisson d'Avril(プワソン・ダヴリル)」のお祭りムードが町中に広がる。

なぜ4月1日のエイプリルフールに紙の魚が用いられるのかについては諸説あるが、この時期に簡単に釣れる利口でないサバから来ているとする説や、産卵期の関係で禁漁となる4月に釣り好きの人をからかってニシンを送ったというジョークから来ているなどの説がある。

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