山口さんちのツトム君 歌詞 似てる曲・元ネタ
原曲・元ネタはイタリアのコミカル系西部劇テーマ曲?サザエさんエンディング曲との関係も?
『山口さんちのツトム君』は、NHK「みんなのうた」で1976年4月に初回放送された子供向けの楽曲。作詞・作曲:みなみらんぼう。
累計150万枚以上のレコード売り上げを記録した大ヒット曲。「山口ツトム」のモデルは、少年時代に母を亡くして意気消沈していた作曲者自身であるという。
さて、このページでは、『山口さんちのツトム君』の歌詞の意味等ではなく、そのメロディに着目してみたい。
聞いたところによると、『山口さんちのツトム君』冒頭のメロディは、とあるマカロニ・ウェスタン(イタリアで製作されたアメリカ西部劇)映画のテーマ曲とよく似ているらしい。
一体どれぐらい似ている曲なのだろうか?その詳細について簡単にまとめてみた。
【YouTube】 山口さんちのツトム君
歌詞
山口さんちのツトム君
このごろ少し変よ どうしたのかナ
広場で遊ぼうって言っても
絵本を見せるって言っても
いつも答は同じ 「あとで」
つまんないナァ山口さんちのツトム君
このごろ少し変よ どうしたのかナ
大事にしていた三輪車
お庭で雨にぬれていた
けさは元気になったかナ
「おはよう」返事がない山口さんちのツトム君
田舎へ行ってたママが 帰ってきたら
たちまち元気になっちゃって
田舎のおみやげ持ってきた
つんだばかりのイチゴ チョッピリ
すっぱいね
荒野の無頼漢 1970年
『山口さんちのツトム君』冒頭のメロディとよく似ているテーマ曲の映画とは、1970年にイタリアで製作されたコミカル系アクション西部劇「Mi Chiamano Alleluja」(意味:人は俺をハレルヤと呼ぶ)。
主人公役のジョージ・ヒルトンは、ミシンを改造した「ミシンガン(マシンガン)」で戦う。この時点で映画の方向性がなんとなく分かるだろう。
邦題は「荒野の無頼漢」。「無頼漢(ぶらいかん)」とは、ならずもの、ごろつき、といった意味。英語のタイトルは「They Call Me Hallelujah」。
【YouTube】 Mi Chiamano Alleluja 該当シーン
イタリアで製作されたアメリカ西部劇「荒野の無頼漢」は、コミカル系マカロニ・ウェスタンの決定版的作品。シリアスであるはずの戦闘シーンにおいても、コミカルで陽気なBGMが流れ、全体的にシュールな雰囲気が漂う。
このコミカルで陽気なBGMが、確かに『山口さんちのツトム君』冒頭のメロディとよく似ている。
「荒野の無頼漢」が公開されたのは1970年。『山口さんちのツトム君』の初回放送は1976年。時系列的に、後者が前者から影響を受けている可能性がありそうだ。
サザエさんエンディング曲との関係も?
ちなみに、この陽気なBGMのリズムは、1950年代に世界的に流行したブラジルのダンス音楽「バイヨン」のリズム。アニメ「サザエさん」エンディング曲にも使われている。
また、『山口さんちのツトム君』作曲者の「みなみらんぼう」氏は、NHK「みんなのうた」で放送された『雪祭り』という楽曲も手がけているが、その『雪祭り』でも同様に「バイヨン」のリズムを作品に取り入れているように感じられる。
関連ページ
- サザエさん エンディング曲の元ネタ・ルーツ
- 国民的アニメ「サザエさん」エンディング曲のルーツを探る
- 雪祭り NHKみんなのうた
- 『山口さんちのツトム君』作曲者の「みなみらんぼう」氏による楽曲
- NHK「みんなのうた」名曲まとめ
- 『コンピューターおばあちゃん』、『北風小僧の寒太郎』、『こだぬきポンポ』など、NHK「みんなのうた」関連楽曲まとめ
- 元ネタ・原曲・似てる曲 そっくりメロディ研究室
- よく似た2曲の偶然の一致「そっくりメロディ」を集めるページ