いたいの いたいの とんでけ

歌詞は? 由来は? 加藤茶のギャクなのか?

「いたいの いたいの とんでけ(とんでいけ/とんでゆけ)」とは、小さな子供が転んだりぶつけたりして軽い怪我をしたときに、母親や祖母など親が子供の痛みを紛らわすために唱えるおまじないの言葉。

その語源や由来、一体いつから誰が最初に言い出した言葉なのか、歌詞はあるのか等、ネットで軽く調べてみたが、どうもはっきりとした答えが見つからなかった。

後学のために、ある程度調べて分かったことを簡単にまとめておくこととしたい。

加藤茶のギャクとして

まず、ウィキペディアによれば、ザ・ドリフターズのメンバーである加藤 茶(かとう ちゃ)の数ある持ちネタ・ギャクの一つに、この「痛いの痛いの飛んでけー」がサラッと列挙してあるのが確認できる。

ただ、それが加藤茶の完全オリジナルギャクなのか、何らかの古い民謡や民間伝承を元にしたものなのか、詳細については一切記述されていなかった。

ちちんぷいぷい

次にネットを調べていくと、「痛いの痛いの飛んでけ」の前に、「ちちんぷいぷい」というおまじないの言葉を唱えるバージョンが数多くみられた。

この「ちちんぷいぷい」の語源や由来については諸説あるようだが、古くは「チチンプイプイ 御代の御宝(ゴヨのオンタカラ)」と唱えられていた言葉のようだ。

さらにその語源は「知仁武勇御代の御宝」(ちじんぶゆう ごよのおたから)とされているが、これらは単に「おまじないの言葉」として用いられており、「痛いの痛いの飛んでけ」と直接関係性があるわけではなかった。

あいにさらさら こがねにさらさら

さらにネットを調べていくと、「あいにさらさら」という青森県のわらべうたが見つかった。歌詞は次のとおり。

あいにさらさら こがねにさらさら
いだいところは ぴんぽんぱちんと
むかいのおやまさ とんでけー

これと似たようなわらべうたとして、木村 はるみ『すぐ覚えられるわらべうたあそび』に収録された

藍やさらさら 黄金やさらさら
いだいところは ぴんぽんパチンと
向かいのお山さ 飛んでけフッ!

微妙に最初の歌詞が異なっているが、こちらの方がより意味合いがはっきりして分かりやすい。

現時点でのまとめ

「いたいの いたいの とんでけー!」というフレーズの由来や語源を軽く調べてみたいが、現時点では、加藤茶のギャク以前に「いたいの いたいの」という繰り返すタイプのルーツを見つけることができなかった。

無いなら無いで特段問題が起きるわけではないが、もし何かはっきりとしたルーツがあるのであれば、皆さんに情報を提供できればと考えている。

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