かっぽれ 歌詞の意味・語源・由来

沖の暗いのに 白帆が見える あれは紀の国 みかん船

『かっぽれ』は、「かっぽれ かっぽれ 甘茶で かっぽれ♪」の囃子詞(はやしことば)で有名な江戸発祥の寄席芸・お座敷芸・大道芸。

起源は諸説あるが、江戸の浅草神社で大道芸として演じられた江戸住吉踊りがルーツとされる(そのルーツは大阪・住吉大社の住吉踊り)。

かっぽれの意味については後述する。まずはYouTube動画と代表的な歌詞をご紹介。

写真:江戸芸かっぽれ 明石本町寄席(出典:YouTube)

【YouTube】芸妓 かっぽれ

【YouTube】かっぽれ 唄:市丸

代表的な歌詞

『かっぽれ』の代表的な歌詞は次のとおり。まずは囃子詞なしでシンプルに。大道芸としての『かっぽれ』は、伊勢踊り、深川、奴さんなどの組み踊りになる。

沖の暗いのに 白帆が見える あれは紀の国 みかん船

沖じゃわしがこと 鴎と云うが 墨田川では 都鳥

ここはどこぞと 船頭しゅうに問えば ここは屋島の 壇ノ浦

これに実際の歌と同じように囃子詞を入れると、だいたい次のようになる。

沖の暗いのに 白帆が 見ゆる(ヨイトコリャサ)
あれは紀伊の国 ヤレコノコレワイサ(ヨイトサッサッサ)
エーみかん船じゃえ(あ~みかん船)
みかん船じゃサーえ 見ゆる(ヨイトコリャサ)
あれは紀伊の国 ヤレコノコレワイノサ(ヨイトサッサッサ)
エーみかん船じゃえ (かっぽれ かっぽれ ヨーイトナ ヨイヨイ)

かっぽれの意味・語源・由来は?

天保年間に江戸住吉踊りが禁じられた際、同時期に流行っていた紀伊の民謡『鳥羽節』を取り入れて、新たな踊り『かっぽれ』が誕生したという。

『鳥羽節』では、「私しゃお前に かっ惚れた」という囃子詞があり、この「かっ惚れた(かっぽれた)」から『かっぽれ』のフレーズが生まれたと考えられている。

「かっ惚れた(かっぽれた)」の語源は「岡惚れ」。この「岡」は「傍(ほか・わき・はた・かたわら)」から転じた言葉で、「岡惚れ(おかぼれ・おかっぽれ)」とは、異性への片思いを意味している。

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