海に来たれ(海はまねく)Vieni sul Mar
イタリア民謡・カンツォーネ
『海に来たれ(海はまねく)Vieni sul Mar』は、ナポリ生まれのテノール歌手エンリコ・カルーソー(Enrico Caruso/1873-1921)の歌唱が特に有名なイタリア民謡(ナポリ民謡/ヴェネツィア民謡)。
写真:イタリア・プローチダ島(Procida island)
日本語の歌詞がつけられ、NHK「みんなのうた」で1964年6月・7月に初回放送されたほか、小中学校の音楽の教科書などにも掲載され、合唱曲としても編曲されている。
訳詞については、「目覚めとく来よ 月は波間に輝く」が歌い出しの日本語歌詞(訳:徳永政太郎)と、「そよ吹く海の風も 潮騒のひびきも」が歌い出しの歌詞(訳:薩摩忠)の二つが知られている。
原曲『Vieni sul Mar』の歌詞の内容は、船乗りが女性に想いを歌うラブソングとなっているが、NHK「みんなのうた」や合唱曲版で用いられている「そよ吹く海の風も」の訳詞ではロマンス的な要素は表現されていない。
【YouTube】三大テノール パバロッティ版
【YouTube】ボチェッリ版
歌詞の意味・日本語訳(意訳)
Deh, ti desta, fanciulla, la luna
spande un raggio s caro sul mar';
vieni meco, t'aspetta la bruna,
fida barca del tuo marinar.
ああ娘さん 目を覚まして
水面に月明かりが揺れる
おいで娘さん
船乗りの舟に身を委ねて
Ma tu dormi, e non pensi al tuo fido,
ma non dorme chi vive d'amor;
io la notte a te volo sul lido,
ed il giorno a te volo col cor!
だけど君は目を覚まさない
誠実な愛に気が付かない
眠らないのだ 愛に生きるものは
夜の砂浜 君の元へ舞い降りよう
僕の心はいつも君の元へ
Vieni sul mar',
vieni a vogar,
sentirai l'ebbrezza
del tuo marinar!
海へ来たれ 舟をこいで
感じて欲しい
僕のこの陶酔を
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