Winter ade, scheiden tut weh
さよなら(冬よ さらば)
ドイツ歌曲/喜ばしい冬との別れ ホフマン作詞のパロディ曲
『さよなら(冬よ さらば) Winter ade, scheiden tut weh』は、数多くの有名なドイツ民謡・童謡の歌詞を残した19世紀ドイツの童謡作家ホフマン・フォン・ファラースレーベン作詞(1835年)によるドイツ歌曲。
日本では明治時代に唱歌『鳥の声』として歌われたほか、小学生のリコーダーなどの音楽教材にも使われた。曲名は『冬さん さようなら』、『冬さん、さよなら』とも表記される。
幼稚園の帰り際・帰宅時間に「さよなら さよなら これできょうは おわかれしましょ(これで今日はお別れしましょ)」と歌われることもあるようだ。
【YouTube】Winter ade, scheiden tut weh
【YouTube】ウクレレ演奏と歌唱つき Winter ade, scheiden tut weh
歌詞の意味・日本語訳
1.
Winter, ade ! Scheiden tut weh.
Aber dein Scheiden macht,
Daß mir das Herze lacht,
Winter, ade ! Scheiden tut weh.
冬よさらば 別れはつらい
だが冬との別れは
心を笑顔にしてくれる
冬よさらば 別れはつらい
2.
Winter, ade ! Scheiden tut weh.
Gerne vergeß ich dein,
Kannst immer ferne sein.
Winter, ade ! Scheiden tut weh.
冬よさらば 別れはつらい
お前を忘れる喜び
いつも離れていたい
冬よさらば 別れはつらい
3.
Winter, ade ! Scheiden tut weh.
Gehst du nicht bald nach Haus,
Lacht dich der Kuckuck aus.
Winter, ade ! Scheiden tut weh.
冬よさらば 別れはつらい
すぐに家に帰らないのか
カッコウがお前を笑っているぞ
冬よさらば 別れはつらい
小学唱歌『鳥の声』(明治16年)
鳥の声 木ぎの花
野辺にみちて
かすみけりな
のどかなる春の日や
むしの声 露のたま
野辺にみちて
ゆくもゆかれず
きよらなる月の夜や
恋人との別れを悲しむ歌のパロディ
原曲は、ドイツ民謡『Schätzchen adé』。メロディは同じで、歌詞が新たにホフマン・フォン・ファラースレーベンにより作詞された。一部の歌詞はそのまま流用されている。
原曲の内容は愛する人との別れを悲しむ様子が描写されており、『さよなら Winter ade』の方は、原曲に対するパロディ的に、寒い冬との別れを喜ぶ様子が描かれている。
ホフマン・フォン・ファラースレーベンの他の作品は?
作詞者のホフマン・フォン・ファラースレーベンは、ドイツ民謡『かっこう』の作詞も行っているが、この『さよなら Winter ade』の3番の歌詞でも、早春を告げる渡り鳥かっこうが登場しているのが興味深い。
この作詞者は他にも、ドイツ国歌『ドイツの歌』や、ドイツ民謡『ぶんぶんぶん』、『霞か雲か』、『池の雨』(ヤマハ音楽教室CMソング)などの作詞を手掛けたことでも知られている。合わせてご参照いただきたい。
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