サーフィンUSA 歌詞の意味・和訳

カリフォルニア州の代表的なサーフィン・スポットが歌詞に登場

『Surfin' U.S.A.』(サーフィンUSA)は、1963年にリリースされたザ・ビーチ・ボーイズ(The Beach Boys)のアルバムおよび表題曲(タイトルチューン)。

歌詞では、主にカリフォルニア州の代表的なサーフィン・スポット(サーフ・ポイント)が列挙されている。

ザ・ビーチ・ボーイズ ベスト盤

ジャケット写真:ザ・ビーチ・ボーイズ ベスト盤

メロディの原曲は、チャック・ベリー(Chuck Berry/1926-2017)が1958年に発表した『Sweet Little Sixteen』(スウィート・リトル・シックスティーン)。

『Surfin' U.S.A.』のリリース後、同曲は『Sweet Little Sixteen』の替え歌だとしてチャック・ベリーの弁護士が提訴。和解により、1966年以降はチャック・ベリーの名もクレジットに追加された。

【YouTube】The Beach Boys - Surfin' U.S.A.

【YouTube】 Chuck Berry - Sweet Little Sixteen

歌詞の意味・和訳(意訳)

『Surfin' U.S.A.』

作詞・作曲: Brian Wilson, Chuck Berry

If everybody had an ocean
Across the U. S. A
Then everybody'd be surfin'
Like Californi-a

もしアメリカを横切る海があったら
みんなサーフィンするだろう
カリフォルニアみたいに

You'd see them wearing their baggies
Huarachi sandals too
A bushy bushy blonde hairdo
Surfin' U. S. A

みんなバギーパンツに
ワラチサンダル履いて
フサフサの金髪で
サーフィンUSA

You'd catch 'em surfin' at Del Mar
(Inside, outside, USA)
Ventura County line
(Inside, outside, USA)

Santa Cruz and Trestles
Australia's Narrabeen

All over Manhattan
And down Doheny Way

デル・マーで彼らを見かけるさ
(アメリカの中でも外でも)
ベンチュラの海岸線でも
(アメリカの中でも外でも)

サンタクルーズ トレッスルズ
オーストラリアのナラビーン

マンハッタン・ビーチの至る所で
ドエニー・ビーチを下って

Everybody's gone surfin'
Surfin' U.S.A

みんなサーフィンに出かけてる
サーフィンUSA

We'll all be planning that route
We're gonna take real soon
We're waxing down our surfboards
We can't wait for June

みんなでルートを計画しよう
もうすぐ実行できるから
サーフボードにワックスかけてる
6月まで待てないよ

We'll all be gone for the summer
We're on surfari to stay
Tell the teacher we're surfin'
Surfin' U. S. A

みんな夏は出かけてる
サーフィンスポットを探して
先生に言っといて サーフィンに行くって
サーフィンUSA

Haggerties and Swamis
Pacific Palisades
San Onofre and Sunset
Redondo Beach LA
All over La Jolla
At Wa'imea Bay

ハガティーズやスワミス
パシフィック・パリセーズ
サン・オノフルやサンセットビーチ
ロサンゼルスのレドンドビーチ
ラ・ホーヤの至る所で
ワイメア・ベイで

Everybody's gone surfin'
Surfin' U.S.A

みんなサーフィンに出かけてる
サーフィンUSA

ワラチサンダルとは?

歌詞に登場する「Huarachi sandals」(ワラチ・サンダル)とは、革紐をハンドメイドで編み上げるメキシコの伝統的なサンダル。

ワラチ・サンダル Huarachi sandals

写真:ワラチ・サンダル(出典:garyovintageshop.com)

「ワラチ」はワラチェ、ハラチ、ユアラチなどとも表記される。

ネイティブメキシカンやメキシコの農民が履いていた革製の靴を起源とする。1950年代には北米に上陸し、リゾートサンダルとして定着した。

デル・マー(Del Mar)

デル・マー(Del Mar)は、カリフォルニア州サンディエゴ郡の太平洋沿岸に位置する市。「マー(Mar)」はスペイン語で「海」を意味し、「デル(Del)」は「~の」を意味する。デルマー競馬場がある。

デル・マー(Del Mar)の海岸と競馬場

写真:デル・マー(Del Mar)の海岸と競馬場(出典:Wikipedia)

ベンチュラ

カリフォルニア州南部のベンチュラ郡(Ventura County)には、南カリフォルニアでは最良のサーフィンスポットが幾つかあり、特にベンチュラ郡フェアグラウンズのサーファーズポイントが有名。

San Buenaventura State Beach

写真:サン・ブエナベンチュラのビーチ(出典:Wikipedia)

ベンチュラは、正式には「サン・ブエナベンチュラ(San Buenaventura)」。13世紀カトリック教会の聖人ボナヴェントゥラ(Bonaventura)に由来する。

サンタクルーズ

サンタクルーズ(Santa Cruz)は、カリフォルニア州中部サンタクルーズ郡、またはその最大の都市。

「サンタ(Santa)」はスペイン語で「聖なる」、「クルーズ(Cruz)」は十字架を意味する。ちなみに「サンタクロース」は聖ニコラス(シンタクロース)が語源。

カリフォルニア サンタクルーズの海岸線

写真:サンタクルーズの海岸線(出典:Wikipedia)

その他

『サーフィンUSA』の歌詞に登場する主なサーフィン・スポット(サーフ・ポイント)や都市名は次のとおり。

トレッスルズ(Trestles)

カリフォルニア州サンディエゴ郡サン・オノフル(オノフレ)・ビーチ(San Onofre State Beach)から、同じくカリフォルニア州オレンジ郡サンクレメンテ南部の間に広がる良質なサーフィンスポット

ナラビーン(Narrabeen)

オーストラリアのニューサウスウェールズ州にあるシドニー北部の海辺の街。世界的なサーフィン大会も開かれる。

マンハッタン・ビーチ(Manhattan)

カリフォルニア州ロサンゼルス近郊の海辺の街。ニューヨークのマンハッタンではない。

ドエニー(Doheny)

カリフォルニア州デイナポイント(Dana Point)市のドエニー・ステート・ビーチ(Doheny State Beach)。サンタアナ山脈から南西に流れるサン・ファン・クリークの河口にある人気のサーフ・スポット

ハガティーズ(Haggety's)

カリフォルニア州ロサンゼルスのパロス・ベルデス・エステーツ(Palos Verdes Estates)周辺にあるサーフィン・スポット

スワミス・ビーチ(Swami's)

カリフォルニア州サンディエゴのサーフィン・スポット

パシフィック・パリセーズ(Pacific Palisades)

カリフォルニア州ロサンゼルスの高級住宅地。周辺にはサンタモニカ・ステートビーチやベニス・ビーチ、ウィルロジャース・ステートビーチなどがある

サン・オノフル・ビーチ(San Onofre)

カリフォルニア州サンディエゴのサーフポイント。南カリフォルニアにおけるロングボーダーの聖地。

サンセット・ビーチ(Sunset)

カリフォルニア州オレンジ郡のビーチ。ハワイにも同名のビーチがある。オレンジ郡アナハイムには、メジャーリーグベースボール(MLB)の大谷翔平選手が所属するロサンゼルス・エンゼルス(エンジェルス)の本拠地球場エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイムがある。

レドンド・ビーチ(Redondo Beach)

カリフォルニア州ロサンゼルスの都市名。マンハッタン・ビーチの南側。ビーチバレーも盛ん。レドンド・ブレイクウォールはサウスベイ地域では有名なサーフィンスポット。

ラ・ホーヤ(La Jolla)

カリフォルニア州サンディエゴの高級リゾート地ラ・ホーヤ(ホヤ)。スペイン語で「宝石」を意味する。高級ホテルや一流レストラン、高級ブティックが軒を並べ、人気のゴルフコースも数多くあるエグゼクティブご用達の高級リゾート。

ワイメア・ベイ(Wa’imea Bay)

ハワイ州ホノルル郡ハレイワの地名。オアフ島北岸ワイメア川の河口。ワイメアとはハワイ語で「赤い水」という意味。世界的なサーフスポット。

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