ビタースウィートサンバ Bittersweet Samba
ラジオ「オールナイト・ニッポン」テーマ曲
『Bittersweet Samba』(ビタースウィート(スイート)サンバ)は、ハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラス(Herb Alpert's Tijuana Brass)によるインストルメンタル。
1965年の大ヒットアルバム『Whipped Cream & Other Delights』(ジャケット写真)に収録された。ニッポン放送のラジオ放送「オールナイト・ニッポン」のテーマ曲としてお馴染みの曲だ。
ジャケット写真:アルバム「Whipped Cream & Other Delights」
ハーブ・アルパート(Herb Alpert/1935-)は、アメリカのトランペット奏者・作曲家。カーペンターズが所属したレーベル「A&Mレコード(エー アンド エム レコード)」創始者の一人。
1963年に自身のバンド(スタジオ・ミュージシャン)「ザ・ティファナ・ブラス(The Tijuana Brass)」を結成し、メキシコのマリアッチとアメリカン・ポップスを融合させた「アメリアッチ」と呼ばれる独自のジャンルで人気を集めた。
【YouTube】ビタースウィート・サンバ Bittersweet Samba
ホイップクリームのウェディングドレス
アルバム『Whipped Cream & Other Delights』と言えば、ホイップクリーム(シフォン)をウェディングドレスのように全身に身にまとった女性のジャケット写真で有名だ。
モデルのドロレス・エリクソン(Dolores Erickson)は、このジャケットにより全米でその名を知られることとなった。写真撮影時、彼女は妊娠3ヵ月だったとも言われているから驚きだ。
収録曲のコンセプトは「食べ物」?
アルバムでは、比較的短めのインストルメンタルが12曲収録されており、『Bittersweet Samba(ビタースウィート・サンバ)』を含め、ほとんどの曲が食べ物に関するテーマでまとめられている。
例えば、1曲目の『A Taste Of Honey(蜜の味)』、9曲目の『Ladyfingers(女性の指の形をしたスポンジケーキ)』などがその典型だ。
どうやらアルバムリリースの60年代当時は、色をテーマにまとめたヴェンチャーズのアルバム『The Colorful Ventures』など、あるテーマに沿った内容で収録曲を統一するのが流行っていたようだ。
60年代半ばのアメリカ音楽を反映
メキシコのマリアッチバンドとポップスとジャズが融合した独特の音楽は、ロックに飽きた音楽ファンの心を掴み、一時期アメリカではハーブ・アルパート&ザ・ティファナ・ブラスのアルバムが次々とヒットチャートにランクインする「ブラス・フィーバー」が続いた。
シングルカットされた1曲目の『A Taste Of Honey(蜜の味)』はグラミー賞を受賞し、後にビートルズがカバーしたことでも知られている。
『Bittersweet Samba(ビタースウィート・サンバ)』の他、全米で600万枚以上のセールスを記録した『Whipped Cream(ホイップクリーム)』など、彼らのヒットシングルがしっかりと凝集されたアルバム『Whipped Cream & Other Delights』は、60年代半ばのアメリカ音楽を知る絶好の一枚だ。
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