Woman ジョン・レノン 歌詞の意味 和訳
亡くなる直前のアルバムに収録されたジョン・レノンの代表曲
『Woman』(ウーマン)は、ジョン・レノンが亡くなる直前の1980年11月にアルバム「ダブル・ファンタジー」で発表された楽曲。妻オノ・ヨーコや世の中の女性に対する思いが綴られている。
1980年12月8日にジョン・レノンは凶弾に倒れた。生前の予定通りシングルカットされた『Woman』は1981年1月にリリースされ、全英シングルチャートでは最高位第1位、ビルボード・チャート「Billboard Hot 100」で第2位を獲得した。
ジャケット写真:ジョン・レノン最後のアルバム「ダブル・ファンタジー」
アルバム「ダブル・ファンタジー(Double Fantasy)」は、1980年11月に発表されたジョン・レノン&オノ・ヨーコのアルバム。
ジョン・レノンの生前最後となる作品で、1981年度グラミー賞において最優秀アルバム賞を受賞した。ジャケット写真は日本人写真家の篠山紀信が撮影したもの。
【YouTube】John Lennon - Woman
歌詞の意味・和訳(意訳)
『Woman』
作詞・作曲:ジョン・レノン(John Lennon)
(For the other half of the sky)
(空のもう半分を支える女性たちのために歌うよ)
<注:毛沢東が発した中国のことわざが元ネタ。詳細は後述する>
Woman, I can hardly express
My mixed emotions at my thoughtlessness
After all, I'm forever in your debt
女性よ うまく言えないんだ
僕は思慮が浅くて感情が入り混じってる
結局のところ 僕は君に生涯借りがあるんだ
And woman, I will try to express
My inner feelings and thankfulness
For showing me the meaning of success
女性よ なんとか表現してみるよ
僕の内なる感情と感謝の思いを
成功の意味を教えてくれた君に
Woman, I know you understand
The little child inside the man
Please remember my life is in your hands
女性よ 君は分かってくれてるね
男も中身は小さな子供なのさ
どうか覚えておいて
僕の人生は君の手の中にあるんだ
And woman, hold me close to your heart
However distant, don't keep us apart
After all, it is written in the stars
女性よ 君の心のそばで僕を抱きしめて
どんなに遠くでも 離れたままにしないで
結局のところ それは
星空に記された定めなんだ
Woman, please let me explain
I never meant to cause you sorrow or pain
So let me tell you again and again and again
女性よ どうか説明させて
君を悩ませ苦しめるつもりは決してないんだ
だから言わせて 何度も 何度も 何度も
I love you, yeah, yeah
Now and forever
君を愛してる
今も これからもずっと
<以下、繰り返しのため省略>
バミューダへの航海
1980年6月から2か月間、レノンは北大西洋のバミューダ諸島(イギリス領)へ航海に出て、ニューヨークに残ったオノと遠距離でやり取りを行ないながら、多数の楽曲を書いた。バミューダ諸島では曲のアイデアが次々と湧き、カセット2本分のデモ音源が完成したという。
写真:バミューダ島(出典:Wikipedia)
射殺される3日前の1980年12月5日、ローリング・ストーン誌のインタビューで、ジョン・レノンは『Woman』について次のように答えている(一部抜粋、中略あり)。
one sunny afternoon in Bermuda, it suddenly hit me what women do for us. Not just what my Yoko does for me...but any truth is universal. What dawned on me was everything I was taking for granted. Women really are the other half of the sky,
<意味・和訳>
バミューダでのある晴れた昼下がり、突然思い浮かんだんだ。女性が僕ら男性に何をしてくれているのかを。それはヨーコが僕にしてることたけじゃなくて。真実は普遍的さ。思い浮かんだのは、すべて僕が当然だと思っていたこと。女性たちは本当に空のもう半分を支える存在なんだ。
毛沢東が発した中国のことわざ
『Woman』冒頭のナレーションについては、上述のとおり、毛沢東が発した中国のことわざが元ネタになっている。
For the other half of the sky
毛沢東が発した言葉は、実際には次のような文言となっている。
婦女能頂半辺天
これは「天の半分は女性が支えている」という意味。
英語では、次のように訳されることがある。
Women hold up half the sky
毛沢東はこれを中国の文化大革命の際に用いており、男女平等や女性の地位向上を訴えていたわけではなく、女性も積極的に労働に参加させて国力を増進させようとする政治的な意図があったようだ。
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ベスト盤
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