中華人民共和国 国歌
中華人民共和国/People's Republic of China
中華人民共和国の国歌『義勇軍行進曲(進行曲)』は、1935年の中国映画「風雲児女」主題歌として作曲された楽曲。
文化大革命の最中においては、毛沢東を讃える『東方紅』が事実上の中国国歌として扱われた。
写真:天安門広場(出典:Wikipedia)
1982年12月の全国人民代表大会で現在の歌詞に戻された。2004年に中華人民共和国憲法が改正され、『義勇軍進行曲』が中華人民共和国の正式な国歌であることが明記された。
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歌詞の意味・和訳(意訳)
起来! 不愿做奴隶的人们!
把我们的血肉,筑成我们新的长城!
中华民族到了最危险的时候
毎个人被迫着发出最后的吼声
いざ立ち上がれ 隷属を望まぬ人々よ!
我等の血と肉をもって
我等の新しき長城を築かん
中華民族に迫り来る最大の危機
皆で危急の雄叫びをなさん
起来! 起来! 起来!
我们万众一心,
冒着敌人的炮火,前进!
冒着敌人的炮火,前进!
前进! 前进! 进!
起て!起て!起て!
万人が心を一つにし
敵の砲火に立ち向かうのだ!
敵の砲火に立ち向かうのだ!
進め!進め!進め!
抗日映画「風雲児女」主題歌
1949年に中国共産党によって建国された社会主義国家、中華人民共和国。建国当初は暫定的な仮の国歌として、抗日映画「風雲児女」の主題歌である『義勇軍進行曲(行進曲)』の使用が人民会議で決定されたが、その後も結局正式な国歌は制定されず今日に至っている。
1966年から1976年まで続いた文化大革命の最中においては、作詞者の田漢が迫害され、『義勇軍進行曲(行進曲)』の歌詞は歌われなくなった(演奏のみ)。代わりに同時期には毛沢東を讃える『東方紅(とうほうこう)』が事実上の国歌となった。
写真:中国人民解放軍(出典:Wikipedia)
学校や職場では『東方紅』が朝一番に必ず斉唱され、ラジオ放送では『東方紅』で始まり、革命歌『インターナショナル』で締めくくられる構成が日常となった。一説には、むしろ『インターナショナル』の方が第一国歌的な扱いを受けていたとの評価もあるようだ。
文化大革命の終結後(1978年)は『義勇軍進行曲(行進曲)』に新たな歌詞がつけられ、毛沢東や中国共産党を讃える政治色の強い国歌として数年間歌われた。
982年12月4日の第5期全国人民代表大会第5回総会において、田漢が作詞した歌詞が再び国歌として決定された。その後、2004年には中華人民共和国憲法が改正され、『義勇軍進行曲(行進曲)』が中国の正式な国歌であることが明記された。
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