「カリオストロの城」で流れたクラシック音楽は?

スタジオジブリ宮崎駿が初めて監督を務めた劇場版アニメ作品

「ルパン三世 カリオストロの城」は、1979年12月15日に公開された劇場版アニメ。スタジオジブリの宮崎駿による初監督作品。

ラストシーンにおける銭形警部のセリフ「奴は大変なものを盗んでいきました」は特に有名。

「カリオストロの城」は、舞台がヨーロッパのカリオストロ公国という設定からか、ヨーロッパを代表する有名なクラシック音楽がサウンドトラック・BGMとして使われている(主にJ.S.バッハ作品)。簡単にまとめてみたい。

ルパン三世 カリオストロの城

ジャケット写真:ルパン三世 カリオストロの城

J.S.バッハ『パストラーレ』

クラリスと伯爵の結婚式の場面で流れるクラシック音楽は、18世紀ドイツの偉大なる作曲家J.S.バッハが作曲したバロック音楽『パストラーレ』第3曲。「パストラーレ」とは「牧歌的な」といった意味合い。

【YouTube】J.S.バッハ『パストラーレ』 BWV590 第3曲

映画で用いられたのは、既存のレコード音源の流用ではなく、新規にエレクトーンで録音したもの。ルパン三世シリーズの作曲家・大野雄二によれば、音に広がりを出すために、スピーカーで鳴らせた音をマイクで拾っているとのこと。

J.S.バッハ「管弦楽組曲 第4番」

銭形警部とカリオストロ伯爵の面会シーン(朝食の場面)に使用されているクラシック音楽は、同じくJ.S.バッハが作曲した「管弦楽組曲 第4番」(BWV 1069)第四楽章メヌエット。

【YouTube】J.S.バッハ「管弦楽組曲 第4番」第四楽章メヌエット

ちなみに、J.S.バッハ「管弦楽組曲 第3番」(BWV 1068)第2楽章は『G線上のアリア』原曲として有名。

J.S.バッハ『ブランデンブルク協奏曲』

カリオストロ伯爵の食事シーンなど、伯爵が登場する場面のBGMに使用されている『ブランデンブルク協奏曲』(2番・4番)。

【YouTube】J.S.バッハ『ブランデンブルク協奏曲』第2番

ヨハン・シュトラウス2世『ウィーン気質』

舞踏会の場面と、その外で銭形警部らがカップラーメンをすすっている場面で使われたクラシック音楽は、19世紀オーストリアのウィーンで活躍したヨハン・シュトラウス2世作曲による『ウィーン気質(かたぎ)』第二ワルツ。

【YouTube】ウィーン気質 Wiener Blut Op. 354

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