イースター・エッグ 起源・由来は?
キリスト教圏の年中行事・宗教行事
イースター(復活祭)でよく目にする色とりどりの可愛いタマゴ、イースター・エッグ(Easter egg)。卵は復活の象徴であり、新しい命の象徴として、イースターとは切っても切り離せない重要なアイテムとなっている。
イースターエッグの起源や由来・ルーツについては諸説あるが、ここでは有名な伝説を一つご紹介しておきたい。それは、聖マグダラのマリアがローマ皇帝に献上したという赤い卵の逸話だ。
マグダラのマリアと赤い卵
マグダラのマリア(マリヤ・マグダレナ)とは、イエスに従いイエスの死と復活を見届けた聖人のこと。新約聖書中の福音書に登場し、西洋絵画でもよく描かれている。
参考ページ:有名な絵画・画家「マグダラのマリア」
イエス・キリストの昇天後、マグダラのマリアは福音を伝えるべくローマを訪れた。
当時のユダヤ人には鶏卵を贈る習慣があり、彼女も普通の白い鶏卵を献上の品として持参していた。
皇帝に拝謁したマグダラのマリアは、白い卵を献上しつつ、こう言い放った。
『イエスは復活しました』
当時のローマ皇帝ティベリウスは全く信じようとせず(無理もないが)、
『死者の復活など、この白い卵が赤く変わる以上にあり得ない』
と、マグダラのマリアの発言を一蹴しようとした。
ところがその瞬間、白かった卵は見る見るうちに血のような赤い色に染まっていき、たちまち真っ赤に染まったタマゴにその姿を変えたという。
現代のイースター(復活祭)において、赤い卵が欠かさず用意されるのを目にするが、これは上述の逸話がルーツの一つになっているようだ。
赤く色付けられたイースターエッグは、イエス・キリストの血と復活の象徴。様々な色のイースターエッグがある中で、赤い色は決して欠かせない重要なシンボルカラーであると言えるだろう。
春の女神エオストレもルーツの一つか?
ちなみに、イースターの語源であるゲルマン神話の春の女神エオストレについても、イースター・エッグと関連がありそうな伝説が残されている。詳しくはこちらのページ「イースター(復活祭)の語源・由来は?」を参照されたい。
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