ヨハン大公のヨーデル
ドイツ映画「野ばら」でも歌われた美しいヨーデル
『ヨハン大公のヨーデル Erzherzog Johann Jodler』は、神聖ローマ皇帝フランツ2世の弟ヨハン大公を讃えるオーストリア民謡。美しいヨーデルが特徴。
1957年のドイツ映画「野ばら Der Schonste Tag Meines Lebens」(私の人生で最高の日)で歌われたことでも有名。映画「野ばら」は、ハンガリーからオーストリアへ逃れてきた孤児の少年が、ウィーン少年合唱団員となるまでの心温まる物語。
庶民に親しまれたヨハン大公
ヨハン大公(Erzherzog Johann Baptist von Österreich/1782-1859)は、「アルプス王」と称賛され民衆から慕われたオーストリアの貴族。「ヨーハン大公」とも表記される。
シュタイアーマルク州(Steiermark)の産業振興に力を入れ、学校や病院の充実化を推し進めたことから、ヨハン大公は「シュタイアーマルクのプリンス」と称賛された。
貴族でありながら庶民的な人柄で親しまれ、結婚相手もトプリッツ湖畔で偶然出会った22歳年下の平民の娘アンナ・プロッフルを妻として迎えている。
二人の間には、後にメラン伯爵家の初代当主となる一人息子のフランツ・フォン・メランが誕生。フランツの曾孫(ひ孫)は、ウィーンフィルニューイヤーコンサートで2001年と2003年の指揮者を務めたニコラウス・アーノンクール(Nikolaus Harnoncourt)。