霧のカレリア ザ・スプートニクス
エレキギターでロシア歌曲をカバーしたスウェーデンのエレキバンド
『霧のカレリア』は、スウェーデンのザ・スプートニクスが1965年にリリースしたエレキギターによるインストゥルメンタル(歌の無い楽曲)。
ロシア歌曲『御者よ、馬を急かすな』をメインにカバーした楽曲で、同じくロシア歌曲『トロイカ』が間奏として演奏される。
カレリアとは、フィンランド南東部からロシア北西部にかけて広がる地方の名称。ジャン・シベリウスの交響詩『フィンランディア』でも描写されるフィンランド人の心の故郷だが、ロシア歌曲のカバーである『霧のカレリア』の内容とはほぼ関係が無い。
これは、ザ・スプートニクスが『霧のカレリア』をリリースする以前に、リーダーのボー・ウインバーグ(Bo Winberg)がフィンランドで収録したほぼ同じ内容の『哀愁のカレリア』(フィーネーズ名義)の曲名がそのまま転用されたと考えられる(原曲名は単に「Karelia」)。
ちなみに、『霧のカレリア』が収録されたレコードのB面は、イスラエル舞曲をカバーした『ハバ・ナギラ Hava Nagila』。
【YouTube】 霧のカレリア/ザ・スプートニクス
ザ・スプートニクスとは?
ザ・スプートニクス(The Spotnicks)は、スウェーデンで1961年に結成されたエレキバンド(エレキギター・インストゥルメンタル・バンド)。その前身を含めると50年代後半からの活動となる。
イングランドのザ・シャドウズ(The Shadows)、アメリカのベンチャーズ(The Ventures)と並ぶ、世界三大エレキバンドとしてその名を残している。
当時はアメリカとソ連による宇宙開発競争の最中であり、バンド名もソ連による世界初の人工衛星「スプートニク1号」に由来している。
ライブでは宇宙服が用いられ、ザ・スプートニクスを象徴するコスチュームとなった。
関連ページ
- ロシア歌曲『御者よ、馬を急かすな』
- ザ・スプートニクス『霧のカレリア』でエレキカバーされたロシア歌曲
- ロシア歌曲『トロイカ』
- 歌詞では、金持ちの村長に好きな女性を奪われた若者の悲しみが描かれている。