Michael, Row the Boat Ashore
こげよマイケル

ヨルダン河の向こう岸は約束の地カナン ~マイケルは母に会えたか~

『こげよマイケル Michael, Row the Boat Ashore』は、有名なアメリカ民謡・黒人霊歌(スピリチュアル)。

この歌の背景にあるのは、1600年以降の北アメリカ大陸へのヨーロッパ各国の入植が開始されると同時期に、現地での労働力として西アフリカから強制的に連行されたアフリカ人達。

彼らは人間としての基本的な権利を一切与えられず、南部のプランテーションで過酷な労働を死ぬまで強制されていた(上写真:ヨルダン川)。

当初は宗教を信仰することすら認められていなかったが、奴隷としての従順さを身につけることを意図してか、キリスト教の教えを施されていくようになった。

故郷の西アフリカ諸国から遠くはるばる北アメリカまで連行されて奴隷として過酷な労働にさらされている自分達の姿を、旧約聖書のユダヤの民(エジプトで捕囚された)と重ね合わせたのだろうか。

辛い労働の日々を耐え忍ぶ生きる糧として、彼らは自分達なりにキリスト教を精神的な支えとしていったのだった。

ヨルダン川の向こう岸は約束の地カナン。そこにたどり着けばこんな辛く苦しく明日の見えない毎日から開放される。マイケル、ボートを漕ぐんだ。ヨルダン川は深くて広い。向こう岸にいるお母さんに会いに行くんだ。マイケル、ボートを漕ぐんだ・・・。

【YouTube】Michael Row the Boat Ashore · Peter, Paul and Mary

歌詞の意味・日本語訳(意訳)

Michael, row the boat ashore, Halleluja
Michael, row the boat ashore, Halleluja.

マイケル ボートを漕ぐんだ ハレルヤ
マイケル ボートを漕ぐんだ ハレルヤ

Sister help to trim the sail, Halleluja
Sister help to trim the sail, Halleluja.

舵取り手伝う姉さん ハレルヤ
舵取り手伝う姉さん ハレルヤ

Jordan's river is deep and wide, Halleluja
Meet my mother on the other side, Halleluja.

ヨルダン川は広くて深い ハレルヤ
母さん待ってる向こう岸 ハレルヤ

Jordan's river is chilly and cold, Halleluja
Chills the body but not the soul, Halleluja.

ヨルダン川はとっても冷たい ハレルヤ
体は冷えても心は熱い ハレルヤ

Michael, row the boat ashore, Halleluja
Michael, row the boat ashore, Halleluja

マイケル ボートを漕ぐんだ ハレルヤ
マイケル ボートを漕ぐんだ ハレルヤ

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