ロルカ「13のスペイン古謡」
Canciones 13 Espanolas Antiguas
スペインの詩人ロルカによる古いスペイン民謡集
ロルカ「13のスペイン古謡 Canciones 13 Espanolas Antiguas」は、20世紀スペインの詩人・劇作家ロルカ(Federico García Lorca/1898-1936)によるスペイン歌曲集。
タイトルどおり、13曲の古いスペイン民謡からなる曲集で、オリジナルはピアノ伴奏曲として書かれたもの。スペインのギタリスト、ナルシソ・イエペス(Narciso Yepes/1927-1997)によるギター編曲版が有名。
「13のスペイン古謡」曲名一覧は次のとおり。なお曲順は、ユニバーサルミュージック「ベルガンサ、イエペス:スペインの歌第2集」を参考にした。
曲名一覧
- アンダ・ハレオ Anda jaleo
- 四人のラバひき Los cuatro muleros
- 三枚の葉 Las tres hojas
- モンレオンの若者たち Los mozos de Moleon
- ハエンのムーア娘たち Las morillas de Jaen
- 18世紀のセビリャーナス Sevillanas del siglo XVIII
- チニータスの酒場(カフェ) El cafe de chinitas
- セビーリャの子守歌 Nana de Sevilla
- かわいい巡礼たち Los pelegrinitos
- ソロンゴ Zorongo
- ドン・ボイソのロマンセ Romance de Don Boyso
- トランプの王様 Los reyes de la baraja
- ラ・タララ La Tarara
ちなみに、イエペスの出身地はスペイン南部アンダルシア州の東に隣する町ロルカ近郊。イエペスはロルカ(地名)の音楽アカデミーでギターを学んでいる。
若くして命を落とした詩人ロルカ
フェデリーコ・ガルシア・ロルカ(Federico García Lorca/1898-1936)は、アンダルシア州グラナダ県生まれ。アンダルシアのジプシーを詠んだ代表作「ジプシー歌集」(1928年)で詩人としての名声を獲得した。
スペインの画家サルバドール・ダリと親交があり、ロルカがスペイン内戦で若くして命を落とした際には、親友ロルカの訃報を受けたダリはただひと言「オレー!」と叫んだという。
フランコ政権下でのスペインではロルカ作品は発禁処分を受けていたが、1975年にフランコ将軍が死去後は、ロルカ作品に対する国内での再評価が進められている。
なお、「7つのスペイン民謡」を残したスペインの音楽家ファリャもロルカと親交があり、ロルカの死を受けてファリャはアルゼンチンへの亡命を決意。10年後に没するまでアルゼンチンで生活した。
また、『鳥の歌 El Cant dels Ocells』で知られるカタルーニャのチェロ奏者パブロ・カザルスはアルゼンチンへ亡命している。
【YouTube】18世紀のセビリャーナス Sevillanas del siglo XVIII
【YouTube】チニータスの酒場 El café de Chinitas
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