Drunken Sailor 酔いどれ水夫
シーシャンティ・船乗りの歌 sea shanty
『Drunken Sailor 酔いどれ水夫』(ドランクン・セイラー)は、世界的に有名なシーシャンティ・船乗りの歌。タイトルは『What Shall We Do With a Drunken Sailor?』とも表記される。作曲者は不明。
元々は、水夫(または水兵)たちが帆船の帆(ほ)を上げるために、綱引きのようにロープを一斉に引く作業で、力を込めるタイミングを合わせるために歌われた作業歌(シーシャンティ)とされている。
実際の『Drunken Sailor』の歌詞の中でも、「Way hay and up she rises ウェイ ヘイ 帆を上げろ」のパートで、水夫の掛け声と共に帆が上がっていく様子が歌われている。
なお、ここでの「She」とは「sail 帆」を意味している。布や帆を表すフランス語「la voile」(ラ・ヴォワール)が女性名詞として使われていることからも、上がっていく「sail 帆」を「She」で受けるのが自然な表現であると考えられる。
歌詞の内容は? 質問:酔っぱらった水夫をどう扱えばいい?
歌詞の内容についてだが、大雑把にいうと、酔っぱらった水夫にどう対処したらいいか?という質問に対して、あれこれ解決方法を提案する「質疑応答」的なシーシャンティとなっている。まずは冒頭の質問パートは次のとおり。
What shall we do with a drunken sailor
What shall we do with a drunken sailor
What shall we do with a drunken sailor
Early in the morning
酔いどれ水夫をどうしたらいい?
酔いどれ水夫をどうしたらいい?
酔いどれ水夫をどうしたらいい?
朝早くから
Chorus:
Way hay and up she rises
Way hay and up she rises
Way hay and up she rises
Early in the morning
ウェイ ヘイ 帆を上げろ
ウェイ ヘイ 帆を上げろ
ウェイ ヘイ 帆を上げろ
朝早くから
歌詞のつづき 答えのパート
質問とコーラスが歌われたあとは、酔っぱらった水夫(水兵)への対処法について、延々と回答・答えのパートが展開される。歌い方は、質問パートと同様に回答が3回繰り返され、最後に「Early in the morning」と付け加えられる。
回答パートには様々な歌詞が存在する。代表的な歌詞の一例は次の通り。
回答パートの一例(繰り返しは割愛)
Put him in a long-boat till he's sober
酔いが覚めるまでボートで寝かせとけ
Put him in the bilge and make him drink it
船底の水でも飲ませとけ
Shave his belly with a rusty razor
下腹部の毛を錆びたカミソリでそっちまえ
Put him in the bed with the captain's daughter
船長の娘と一緒にベッドに寝かしとけ
That's what we do with the drunken sailor
酔いどれ水夫はこうすりゃいいのさ!(一番最後のシメに歌われる)