テレビ番組とじゃんけん 主な歴史まとめ

最初はグー、じゃんけんホイホイなど、テレビとじゃんけんの深い関係

テレビ番組やアニメでよく目にするジャンケンについて、主な歴史を簡単にまとめてみた。最初はグー、じゃんけんホイホイなど、テレビとじゃんけんの深い関係が見えてくる。

じゃんけんホイホイについては、こちらの解説ページ「じゃんけんホイホイ どっち引くの♪ ビームフラッシュ!」も是非ご覧いただきたい。

1969年4月 野球拳 コント55号

1969年4月から1970年3月まで放送された日本テレビ系列局のバラエティ番組「コント55号の裏番組をぶっとばせ!」では、お色気コーナー「野球拳(やきゅうけん)」が大人気となった。

元々「野球拳(やきゅうけん)」は愛媛県の郷土芸能だが、この番組によって「じゃんけんで負けた相手の服を脱がせるゲーム」として改変された。

女性ゲストの服を脱がして下着姿を全国放送で晒しものにするという低俗な番組としてPTAなどから非難を浴びたが、番組としての人気や影響力は当時絶大なものがあり、「テレビ番組とじゃんけん」の歴史はここから始まったといっても過言ではない。

1969年10月 最初はグー! 8時だョ!全員集合

1969年10月からTBS系列で放送されたザ・ドリフターズのバラエティ番組「8時だョ!全員集合」では、志村けんと仲本工事の「じゃんけん決闘コント」コーナーで、有名な「最初はグー!」の掛け声が人気となった。

「最初はグー、いかりや長介(チョキ)、頭はパー」などと派生形も生まれ、同時期の日テレ「野球拳」と合わせて、テレビ番組でのジャンケン勝負は一つの定番コンテンツとして定着していく。

1977年 アメリカ横断ウルトラクイズ

日本テレビで1977年から放送されたクイズ番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」では、国内予選でジャンケンが大々的に用いられた。

クイズ番組にも関わらず、その予選にジャンケンを全面的に用いているところは、さすが「野球拳」で実績のある日本テレビならではといったところか。

ただ、単にジャンケンをさせるだけでは絵的に地味なので、司会進行役のアナウンサーである福留功男や福澤朗などに大げさな解説や挑戦者の人間ドラマ(?)を語らせることで、ある程度ドラマチックなジャンケンが演出された。

1981年 ビーム、シュワッチ!!

日本テレビで1981年10月から12月まで10回放送されたバラエティ番組「ダントツ笑撃隊!!」では、「ダントツ拳」というじゃんけんコーナーが放送されていた。

一般参加型のオリジナルじゃんけんで、進行役のフォーク・デュオ「あのねのね」による「ビーム、シュワッチ!!」の掛け声とともに、次のような独自のポーズでジャンケンを行う。

グー:両腕を前でクロス

チョキ:手を額の上で八の字型に
  ウルトラマンA(エース)のパンチレーザーの構え

パー:右腕と左腕で十字にクロス
  ウルトラマンのスペシウム光線の構え

1987年 じゃんけんほいほい 志村けん

フジテレビ系列で1987年11月から1993年9月まで放送されたお笑い番組「志村けんのだいじょうぶだぁ」では、志村けんと石野陽子との夫婦コント(就寝コント)の中で、「じゃんけんホイホイ どっちひくの ビームシュワッチ!」が度々披露された。

息の合った二人の夫婦コントは人気となり、そこで二人が楽しそうに行う「じゃんけんホイホイ」も全国の子供たちの間で流行し、今日まで様々な形で定着している。

なお、後半の「ビームシュワッチ!」の部分は、1981年のダントツ拳から影響を受けていることは想像に難くない。

1991年 アニメ「サザエさん」エンディング

アニメ「サザエさん」エンディングは当初、「来週もまた見てくださいね〜」と言った直後に、サザエさんが投げ食いをして「ンガ、ン、ン!」と喉に詰まらせるシーンだった。

この投げ食いシーンについて「子供が真似すると危険」とクレームが入り、1991年10月からジャンケンのコーナーに刷新された。

1994年 めざましじゃんけん めざましテレビ

フジテレビ系列で1994年から放送されている朝の情報番組「めざましテレビ」では、6時や7時に時刻が変わる直前などの数分間で、「めざましじゃんけん じゃんけんぽん!」とジャンケン・コーナーを設けている。

1994年10月 ジャカジャカジャンケン ポンキッキーズ

フジテレビ系列の子供番組「ポンキッキーズ」では、1994年10月からCGキャラクター・コニーちゃんが登場し、エンディングの「ジャカジャカジャンケン」が名物コーナーとして人気となった。

1990年代後半 ジャポニカじゃんけん

ショウワノートの児童向け文具「ジャポニカ学習帳」テレビCM・コマーシャルでは、アニメ・キャラクターのジャポニカ王子が登場し、視聴者に対してじゃんけん勝負をする内容となっていた。

勝負といっても占いのようなもので、グーで勝ったら気分はグー、チョキで勝ったら超ハッピー、パーで勝ったパラダイス、のようにダジャレ要素の占い診断付きだった。

ちなみに、ジャポニカ王子の声優は、アニメ「NARUTO ナルト」の主人公:うずまきナルト役の竹内順子が務めていた。

2011年 ZIPdeポン! ZIP! ジップ

日本テレビ系列で2011年より放送されている朝の情報番組「ZIP! ジップ」では、じゃんけんコーナー「ZIPdeポン!(ZIPでポン)」が独特の存在感を放っている。

「ポンポン、ポポポン、ZIPで、ポン!」のジングルも印象的で記憶に残るが、好き嫌いははっきりと分かれそうだ。

2017年 ドラガオじゃんけん

テレビ朝日系列で放送されているアニメ「ドラえもん」では、2017年4月からデータ放送を使った「ドラガオじゃんけん」がスタートした。

「ドラガオ」は「ドラ顔」の意味で、「ドラえもん」のキャラクターたちが一人一人、グーチョキパーを顔の表情で表現するという顔芸じゃんけんとなっている。

パーの表情は笑顔で可愛いのだが、グーの顔は怒り顔で攻撃的、そしてチョキの顔は驚いた表情の変顔というギリギリな内容。

特に、しずかちゃんの「チョキの変顔」については、ネットでは「キャラ崩壊してる」との厳しいコメントも見受けられた。

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