えんどうの花
宮古島の小学校教師が作詞した大正時代の沖縄歌謡
『えんどうの花』は、大正13年(1924年)に発表された沖縄歌謡。作曲:宮良 長包(みやら ちょうほう/1883-1939)。NHK「みんなのうた」で1969年4月に初回放送された。
宮古島出身の作詞者・金城栄治(きんじょう えいじ/1903-1931)は、大正10年から教師として旧上野村の新里尋常高等小学校(現:宮古島市立上野小学校)に赴任していた。
当時の宮古島には、めずらしい豆として作付けが始まったばかりのエンドウが広く栽培されていた。エンドウは3月から4月頃に白い花をつける(下写真)。
金城栄治はやがて転勤の命を受け、えんどうの花が咲き始める季節に、生徒らと別れねばならなくなった。
『えんどうの花』の歌詞には、教え子たちとの別れを惜しむ教師としての作詞者の心情が込められているのかもしれない。
【YouTube】沖縄メロディ「えんどうの花」
【YouTube】「えんどうの花」宮良長包音楽祭@石垣島
歌詞
えんどうの花の 咲く頃は
幼い時を 思い出す
家の軒端(のきば)に 巣をくって
暮れ方かえった あのつばめえんどうの花の 咲く頃は
冷たい風が ふきました
妹おぶって 暮れ方に
苺を取りに 行った山今朝はつめたい 風が吹き
つばめが一羽 飛んでいる
えんどうの畑は 寒けれど
わたしゃ一人で 帰りましょう
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