日光和楽踊り 歌詞と解説 栃木県の夏祭り
日光よいとこ お宮と滝の 中は和楽の精銅所
『日光和楽踊り』(にっこうわらくおどり)は、栃木県日光市の古河電気工業(日光事業所)で開催される夏祭り・盆踊り、またはその歌・踊り。
ルーツは大正時代。日光には大正天皇の静養所である田母沢御用邸があり、天皇家とゆかりがあった。
大正2年9月6日、古河鉱業日光電気精銅所へ大正天皇が行幸。その後の祝宴の席で、『日光和楽踊り』の原型が誕生したという。
写真:日光和楽踊りの様子(出典:jalan.net)
翌年以降に、同曲で盆踊りを開催しようとしたが、当時の栃木県では、盆踊りは風紀上好ましくないとして禁止されていた。
そこで当時の所長は県知事に直談判。
「精銅所の名誉にかけても模範的な健全娯楽にしてみせる」
こう約束したうえで、「盆踊り」と区別するために「和楽踊り」と名づけ、夏祭りの開催にこぎつけたという。
和楽(わらく)とは、デジタル大辞泉(小学館)の解説によれば、「互いにうちとけて楽しむこと」の意味。当時の精銅所精神の3項目のうちの1つ、「協同和楽の精神」から採られている。
【YouTube】日光和楽踊り
【YouTube】 日本の民謡 名撰集 日光和楽踊り
歌詞の一例
ハアーエー 日光よいとこ (ハヨイヨイ)
お宮と滝の 中は和楽の アレサヨー 精銅所
(ハア アリャ アリャ アリャサ)
<以下、唄ばやし・囃子ことば省略>
丹勢山(たんぜやま)から 精銅所を見れば
銅積(かねつ)む電車が 出入りする
日光街道を シャンシャン鈴音
馬子(まご)は嫁頃(よめごろ) 紅緒笠(べにおがさ)
ひと目見せたや 故郷の親に
和楽踊りの この姿
金(かね)のなる木は ほかにはないよ
金ははたらく 腕になる
滝は四十八 華厳(けごん)の滝は
日本八景の 筆頭(ふでがしら)
和楽踊りに ついうかうかと
月も傾く 丹勢山
関連ページ
- 夏祭り・盆踊りの曲
- 東京音頭、東京五輪音頭、花笠音頭など、有名な夏祭り・盆踊りの歌まとめ
- ご当地ソング・都道府県別のうた
- 津軽じょんから節、ソーラン節、ちゃっきり節など、日本全国各地の民謡・ご当地ソング特集