おわら風の盆
富山県富山市八尾地域の夏祭り・盆踊り
「おわら風の盆」は、富山県の八尾(やつお)地域に江戸時代から伝わる伝統的な夏祭り・盆踊り。民謡『越中おわら節』のメロディにのせて、9月1日から3日間、八尾周辺はお祭りムード一色となる。
1990年代後半には、高橋治の小説「風の盆恋歌」を契機とする「おわら風の盆」ブームが起こり、石川さゆりの歌謡曲『風の盆恋歌』は1989年の第40回NHK紅白歌合戦における紅組のトリを飾るヒット曲となった。
写真:おわら風の盆(出典:N町より愛をこめて)
9月1日から3日間開催される「おわら風の盆」には毎年20万人を超える観光客が訪れ、富山駅から越中八尾駅へは臨時の快速列車も運行する。
2015年3月の北陸新幹線開業後は、東京駅から富山駅の新幹線によるアクセスも良くなり、さらなる旅行客の増加が見込まれる。
「おわら」の意味 「風の盆」の由来は?
『越中おわら節』のページでも触れているとおり、「おわら風の盆」の「おわら」が意味するところについては諸説あり、「お笑い」説、豊作を願う「大藁(おおわら)」説、八尾近郊の小原村説などあるが、どれも決定的ではないようだ。
「風の盆」の由来については、雑節(ざっせつ)の二百十日(にひゃくとおか)が関連している。
「おわら風の盆」が開催される9月1日頃は、立春から数えて210日目となるため「二百十日」と呼ばれるが、この時期は台風が日本列島に近づく季節で、収穫前の稲が風の被害に遭わないよう豊作祈願がかつて行われていた。
富山の地元では、農作業の休みを「ボン(盆日)」と呼ぶ風習があったそうだが、風害を鎮めるための二百十日の豊作祈願は「風の盆」として定着していったのだろう。
【YouTube】おわら風の盆 諏訪町 町流し
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