海軍小唄(ズンドコ節)
ホームの陰で泣いていた 可愛いあの娘が忘られぬ トコズンドコ♪
「汽車の窓から手をにぎり」の歌い出しで知られる『海軍小唄(ズンドコ節)』は、作詞・作曲者不詳の日本の流行歌。福岡の学生を作曲者に挙げる説もあるようだが詳細は不明。
親しみやすいメロディで替え歌もしやすく作曲者も分からない。となれば、後世の音楽家たちがこれを放っておくはずはない。『海軍小唄(ズンドコ節)』は終戦直後から平成の現代まで、様々なメディアやジャンルで替え歌・カバーが生み出されている(後述)。
写真:海上自衛隊が運用する「たかなみ型護衛艦」
【YouTube】 海軍小唄(ズンドコ節)
歌詞の一例
汽車の窓から手をにぎり
送ってくれた人よりも
ホームの陰で泣いていた
可愛いあの娘(こ)が忘られぬ
トコズンドコ ズンドコ
花は桜木(さくらぎ)人は武士
語ってくれた人よりも
港のすみで泣いていた
可愛いあの娘が目に浮かぶ
トコズンドコ ズンドコ
元気でいるかと言う便り
送ってくれた人よりも
涙のにじむ筆のあと
いとしいあの娘が忘られぬ
トコズンドコ ズンドコ
替え歌・カバー
終戦直後から様々なアーティストがカバーした『海軍小唄(ズンドコ節)』。1960年には、小林旭が映画挿入歌として『アキラのズンドコ節』をリリース。その後の主な楽曲について時系列にまとめてみた。
ドリフのズンドコ節
1969年にはザ・ドリフターズによって『ドリフのズンドコ節』としてカバーされ、100万枚を越える大ヒットを記録した。ちなみにドリフはオリジナル版の『海軍小唄』も歌っており、ドリフの軍歌集「ドリフの軍歌だよ 全員集合!!」(下ジャケット写真)に収録されている。
【YouTube】 ドリフのズンドコ節
ジャケット写真:ドリフの軍歌集「ドリフの軍歌だよ 全員集合!!」
その後のカバー
1986年には、テレビドラマ『ザ・ハングマンV』のエンディングテーマとして、男性路上パフォーマンス集団の「劇男零心会(げきだんれいしんかい)」がカバー。零心会は後の「一世風靡セピア」のルーツ。
2002年には、演歌歌手の氷川きよしが『きよしのズンドコ節』をリリース。2008年の第59回NHK紅白歌合戦では大トリの曲として歌われた。夏祭りの盆踊りの曲としても使われることがある。
その他、アニメ「ドラえもん」の「たけしのズンドコ誕生日」(2005年版626話)や「スイートプリキュア♪」の「世界は悲しみのズンドコになるニャ。」のくだり、テレビCMでは「高橋酒造」やサントリー「BOSS」、大東建託「いい部屋ネット」CMソングなど、『ズンドコ節』は今後も様々な形で愛唱され続けていくことだろう。
ドリフ関連曲
- 隣組(とんとんとんからりんと)
- ドリフ大爆笑の原曲として有名な戦時歌謡
- いい湯だな
- 群馬県の温泉ソングがドリフで全国版に
- 北海盆歌 ほっかいぼんうた
- ドリフ「8時だョ!全員集合」オープニングテーマ原曲の北海道民謡
- 東村山音頭 原曲の歌詞
- ドリフ加入まもない志村けんのスランプを救ったコミックソング
- 誰かさんと誰かさんが麦畑
- チュッチュチュッチュしている いいじゃないか♪
- ほんとにほんとに御苦労ね(軍隊小唄)
- ♪いやじゃありませんか花子さん♪ ドリフもカバーした戦時歌謡
- じゃんけんホイホイ どっち引くの♪
- 志村けんと石野陽子の夫婦コントから生まれた変則ジャンケン
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