赤い山 青い山 白い山(ねんねの寝た間に)
北海道十勝・帯広地方に伝わる童謡・子守歌
『赤い山 青い山 白い山(ねんねの寝た間に)』は、北海道の十勝・帯広地方に伝わる童謡・子守歌。『帯広地方の子守唄』とも題されることがある。
NHK「みんなのうた」で1974年10月に初回放送された。
北原白秋が1918年(大正7年)に発表した童謡『赤い鳥小鳥』の歌詞に影響を与えた作品として知られている。
写真:十勝幌尻岳(とかちぽろしりだけ/出典:Wikipedia)
【YouTube】赤い山 青い山 白い山/小柳ルミ子
【YouTube】芹洋子『赤い山 青い山 白い山(北海道地方のわらべ唄)』
歌詞
ねんねの寝た間に 何しょいの(何せよいの)
小豆餅の 橡餅(とちもち)や
赤い山へ持って行けば
赤い鳥がつっつく
青い山へ持って行けば
青い鳥がつっつく
白い山へ持って行けば
白い鳥がつつくよ
ねんねの寝た間に 何せよいの(何しょいの)
小柏切り株 切り根っこ
赤い馬が曳いてみれば
赤い土がほれた
青い馬が曳いてみれば
青い草がちぎれた
白い馬が曳いてみれば
白い根っこが抜けたよ
帯広の開拓について
帯広の開拓は1883年(明治16年)5月に始まった。静岡県出身の依田勉三率いる晩成社一行が入植。1903年(明治36年)頃に急速に市街地が形成され、以後十勝地方の中心都市となっている。
写真:JR帯広駅(出典:十勝観光連盟公式サイト「とかち晴れ」)
発祥の地は?
北原白秋による1918年の『赤い鳥小鳥』における歌詞の元歌となった『赤い山 青い山 白い山(ねんねの寝た間に)』だが、まだ帯広の開拓が進んで間もない頃。
帯広で誰かが作曲したものなのか、それとも入植者らが持ち込んだ歌なのかについては、はっきりしたことは分かっていない。
石川県の子守歌『ねんねの寝た間に』
石川県の各地には、『ねんねの寝た間に』という子守歌が伝えられている。それぞれ歌詞は異なるが、「赤ちゃんが寝てる間に何をしよう?」といった内容となっている。
この石川県の子守歌が入植の際に北海道の帯広へ持ち込まれた可能性もありそうだ。
金沢市の子守歌『ねんねの母は』
石川県金沢市には、『ねんねの母は』という子守歌が伝承されている。歌詞は次のとおり。
ねんねの母は どこ行った
からすの山へ 飯炊きに
飯が煮えたら はよござれ
赤いお椀に 飯よそて
白いお皿に 魚よそて
母のみやげは なんじゃいの
ピッカラガラガラ 笙の笛
鳴らいてみたらば 鳴らなんだ<引用:柳原出版「石川のわらべ歌 日本わらべ歌全集10上」より>
「赤いお椀」「白いお皿」など、『赤い山 青い山 白い山(ねんねの寝た間に)』とのつながりも垣間見えるが、両曲の関係性は不明。
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