オン・マイ・オウン On My Own 歌詞と和訳
ミュージカル映画「レ・ミゼラブル」劇中歌
『オン・マイ・オウン On My Own』は、ミュージカル・映画「レ・ミゼラブル」において、青年マリウス(マリユス/Marius)に叶わぬ想いを寄せる女性エポニーヌ(Eponine)が歌う劇中歌。
片思いで苦しい胸の内を切々と歌い上げるエポニーヌの嘆きにも似た歌声は人々の心をとらえ、『オン・マイ・オウン On My Own』は「レ・ミゼラブル」のサントラの中でも高い人気を誇る名曲として愛好されている。
エポニーヌの助けでコゼットと再会したマリウス
パリで身をひそめていたジャン・ヴァルジャン (Jean Valjean) とコゼット(Cosette)は、パリのリュクサンブール公園をたびたび訪れていた。
ある日コゼットを偶然見かけたマリウス(マリユス)はコゼットに一目惚れ。コゼットもマリウスにただならぬときめきを感じ、二人は一瞬で恋に落ちた。
写真:パリのリュクサンブール公園とリュクサンブール宮殿
コゼットの事が頭から離れないマリウス。しかしコゼットがどこに住む誰なのかまったく知らない。そこへパリの町を熟知しているエポニーヌが、思いを寄せるマリウスの力になろうと手助けをする。
エポニーヌは、その結果が自分にとってどれだけ辛い現実になることは分かっていた。ただ、困っているマリウスの力になりたい一心で、これ以上ない残酷で無情な協力を自ら買って出たのである。
再会を果たしたコゼットとマリウス。町の片隅で雨の中一人残されるエポニーヌ。張り裂けんばかりの苦しい胸の内をエポニーヌは切々と歌い上げるのだった・・・
【YouTube】Les Miserables - On my own
歌詞の意味・和訳(意訳)
『On My Own』
作詞:ハーバート・クレッツマー(Herbert Kretzmer)
And now I'm all alone again nowhere to go
No one to turn to
Without a home, without a friend
Without a face so say hello to
And now the night is near
Now I can make believe he's here
そして今 私はまたひとり
行くところもない
家もなく 友達もなく
挨拶を交わす人もいない
そして今 夜が近づき
私は思い込むの
彼がここにいるって
Sometimes I walk alone at night
When everybody else is sleeping
I think of him and then I'm happy
With the company I'm keeping
The city goes to bed
And I can live inside my head
時々私は夜にひとりで歩く
他のみんなは寝ている頃
彼を思いながら
一緒に居られる幸せをかみしめる
町は眠りにつき
私は夢の中で生きられる
On my own, pretending he's beside me
All alone, I walk with him 'til morning
Without him, I feel his arms around me
And when I lose my way I close my eyes
And he has found me
私はひとりきり
彼のまぼろしを抱いて
ひとり朝まで彼と歩く
姿なき彼と 彼の腕を感じながら
道に迷っても 目を閉じれば
彼が私を見つけてくれる
In the rain, the pavement shines like silver
All the lights are misty in the river
In the darkness, the trees are full of starlight
And all I see is him and me forever
And forever
雨の中 歩道は銀色に輝き
街灯は川面にかすむ
暗闇の中で 木々は星明かりに包まれ
見えるのは彼と私だけ 永遠に
And I know it's only in my mind
That I'm talking to myself and not to him
And although I know that he is blind
Still I say, there's a way for us
分かってるわ ただの妄想だって
独り言だってことも
分かってるけど 彼はあの子に夢中だって
でも言うわ まだチャンスがあるって
I love him, but when the night is over
He is gone, the river's just a river
Without him, the world around me changes
The trees are bare and everywhere
The streets are full of strangers
彼を愛してる でも夜は終わってしまう
彼は去ってしまった 川はただの川に戻り
彼がいなければ 世界は変わってしまう
どの木々も葉はなく裸で
通りは見知らぬ人だらけ
I love him, but every day I'm learning
All my life, I've only been pretending
Without me, his world would go on turning
A world that's full of happiness
That I have never known
彼を愛してる でも毎日思い知らされる
私の人生はずっと幻の中だった
私がいなくても 彼の世界は回り続ける
世界は幸せに満ちてる
それは私の知らない幸せ
I love him...
I love him...
I love him...
But only on my own
彼を愛してる
彼を愛してる
彼を愛してる
でも私はひとりきり
2012年版エポニーヌはサマンサ・バークス
2012年に公開されたミュージカル映画『レ・ミゼラブル』では、『オン・マイ・オウン On My Own』を歌うエポニーヌ役を、イギリスの女性歌手サマンサ・バークス(Samantha Barks/1990-)が演じた。
サマンサ・バークスは映画『レ・ミゼラブル』にキャスティングされる以前にも、クイーンズ・シアターでの舞台版で2010年から2011年にかけてエポニーヌ役を演じているほか、ロンドンのO2アリーナ(The O2 arena)で開催された25周年記念コンサートでも『オン・マイ・オウン On My Own』を披露している。
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