イギリスのロンドンから南東へ5kmほど、テムズ川南岸に位置する川港都市グリニッジ（Greenwich）。一帯はユネスコの世界遺産「Maritime Museum マリタイム・グリニッジ（海事都市グリニッジ）」として登録されており、グリニッジ天文台があるグリニッジ・パークや旧王立海軍大学（The Old Royal Naval College）の歴史ある建物が立ち並んでいる。

旧王立海軍大学は、2013年現在ではグリニッジ大学のキャンパスとして使われているが、2012年公開のミュージカル映画「レ・ミゼラブル」後半のシーンでは、このグリニッジ大学のキャンパスの一部（上の写真）が物語の重要な舞台として登場する。

映画「レ・ミゼラブル」暴動シーンロケ地に

フランスを舞台とした映画「レ・ミゼラブル」（2012年版）の後半では、1832年6月にパリで起きた共和派による「6月暴動」の様子が描写され、その口火が切られる瞬間のシーンがグリニッジ大学の構内で撮影された。

もちろん映画の舞台設定に合わせて余分な風景はカットされ、CG合成などで見たままの景色がそのまま映画に使われているわけではないが、旧王立海軍大学を特徴づける主要な建物の構造物はしっかりと映画「レ・ミゼラブル」の作品内に登場している。

これらの建物の前のシーンでは、ミュージカル映画「レ・ミゼラブル」を代表する有名な劇中歌『民衆の歌 Do You Hear the People Sing?』が歌われ、マリウス（マリユス）やアンジョルラスらの青年たちがフランスの民衆に決起を呼びかける重要なストーリーが展開される。

礼拝堂ではジャヴェール警部も

映画「レ・ミゼラブル」（2012年版）ではまた、ラッセル・クロウ演じるジャヴェール警部（Inspecteur Javert）が翌日の戦いに備え部下の指揮を高めるシーンで、旧王立海軍大学キング・ウィリアム・コート（King William Court）内部のペインテッド・ホール（Painted Hall）がロケに使用されている。

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