さらばジャマイカ Jamaica Farewell 歌詞と和訳

カリブ海のカリプソを取り入れたハリー・ベラフォンテの大ヒット曲

『さらばジャマイカ』(Jamaica Farewell/ジャマイカ・フェアウェル)は、カリブ海の音楽スタイル「カリプソ calypso」を取り入れたハリー・ベラフォンテ(Harry Belafonte)の大ヒット曲。

歌詞では、カリブ海の島国ジャマイカをはじめとする西インド諸島の美しい自然と文化が描写され、ジャマイカの首都キングストン(Kingston)で出会った少女への後ろ髪引かれる思いも綴られている。

ハリー・ベラフォンテ ベスト盤

ジャケット写真:ハリー・ベラフォンテ ベスト盤

作詞は、ハリー・ベラフォンテに数多くの作品を提供し、アメリカへカリプソを広めた立役者のロード・バージェス(Lord Burgess/1924 or 1926-)。本名はアーヴィング・バージー(Irving Burgie)。

メロディについては、もともと西インド諸島で広く歌われていたいくつかの民謡やフレーズ、他のカリプソをバージェスがまとめて編集したものだという。

【YouTube】さらばジャマイカ Jamaica Farewell

【YouTube】Harry Belafonte,Jamaica Farewell,live

歌詞の意味・和訳(意訳)

『Jamaica Farewell』

作詞:ロード・バージェス(Lord Burgess)

Down the way
Where the nights are gay
And the sun shines daily on the mountaintop
I took a trip on a sailing ship
And when I reached Jamaica I made a stop

航路を行けば 夜は陽気で
太陽は毎日 山頂に輝く
僕は帆船で旅に出て
ジャマイカに着いて泊ったんだ

But I'm sad to say I'm on my way
Won't be back for many a day
My heart is down
My head is turning around
I had to leave a little girl in Kingston town

言うのは悲しいけど
僕は旅の途中なんだ
しばらく戻ってこれない
僕の心は落ち込んだ
僕はクルッと向きを変えて
キングストンタウンに
少女を残して去って行った

Down at the market you can hear
Ladies cry out while on their heads they bear
Ackee, rice, saltfish are nice
And the rum is fine any time of year

市場を行くと聞こえるのは
売り子の女性たちの呼び声
売り物を頭上に乗せて
アキー(果物)、米、塩漬けの魚
ラム酒も一年中美味しい

But I'm sad to say I'm on my way
Won't be back for many a day
My heart is down
My head is turning around
I had to leave a little girl in Kingston town

言うのは悲しいけど
僕は旅の途中なんだ
しばらく戻ってこれない
僕の心は落ち込んだ
僕はクルッと向きを変えて
キングストンタウンに
少女を残して去って行った

Sounds of laughter everywhere
And the dancing girls swing to and fro
I must declare my heart is there
Though I've been from Maine to Mexico

至る所で笑い声が響き
少女たちがダンスで揺れ踊る
僕の心はそこに釘付け
メーン州からメキシコへ来たのだけど

But I'm sad to say I'm on my way
Won't be back for many a day
My heart is down
My head is turning around
I had to leave a little girl in Kingston town

言うのは悲しいけど
僕は旅の途中なんだ
しばらく戻ってこれない
僕の心は落ち込んだ
僕はクルッと向きを変えて
キングストンタウンに
少女を残して去って行った

Down the way
Where the nights are gay
And the sun shines daily on the mountaintop
I took a trip on a sailing ship
And when I reached Jamaica I made a stop

航路を行けば 夜は陽気で
太陽は毎日 山頂に輝く
僕は帆船で旅に出て
ジャマイカに着いて泊ったんだ

But I'm sad to say I'm on my way
Won't be back for many a day
My heart is down
My head is turning around
I had to leave a little girl in Kingston town

言うのは悲しいけど
僕は旅の途中なんだ
しばらく戻ってこれない
僕の心は落ち込んだ
僕はクルッと向きを変えて
キングストンタウンに
少女を残して去って行った

Sad to say I'm on my way
Won't be back for many a day
My heart is down
My head is turning around
I had to leave a little girl in Kingston town

言うのは悲しいけど
僕は旅の途中なんだ
しばらく戻ってこれない
僕の心は落ち込んだ
僕はクルッと向きを変えて
キングストンタウンに
少女を残して去って行った

アキー(果物)とは?

『さらばジャマイカ』の歌詞に登場するアキー(Ackee)とは、ジャマイカの食文化に重要な果実。外皮は赤いが、果肉は黄色い。果肉を野菜のように調理して食べる。

肉と塩漬けのタラを炒めた「アキー・アンド・ソルトフィッシュ」はジャマイカの国民食。

アキー(果物)

写真:外皮が赤くなったアキー(出典:Wikipedia)

ジャマイカはどんなところ?

ジャマイカは、キューバの南に位置するカリブ海の島国。1494年にコロンブスが発見し、17世紀半ばまでスペイン領だったが、イギリス海軍の侵攻により以後イギリス領となっている。

『さらばジャマイカ』の歌詞にも登場する首都キングストン(Kingston)の東には、コーヒー豆のブランド名で有名なブルーマウンテン(Blue Mountain)山(標高2256m)がそびえ、ここで摂れるコーヒー豆の8割近くは日本へ輸出される。

商品作物としてココナッツやバナナが生産され、収穫したバナナを船に積み込む際に歌われたとされる労働歌は、ハリー・ベラフォンテ(Harry Belafonte)の世界的大ヒット曲『バナナ・ボート』にも取り入れられている。

レゲエはジャマイカの音楽がルーツとされ、ジョー・ヒッグス(Joe Higgs)、ジミー・クリフ(Jimmy Cliff)、ボブ・マーリー(Bob Marley)などの世界的なジャマイカ系レゲエミュージシャンが誕生している。

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