世界各国の「だるまさんがころんだ」
アメリカ、イギリス、フランス、世界中で親しまれる子供の遊び
日本における子供の遊び「だるまさんがころんだ」は、アメリカ、イギリス、フランスをはじめ、よく似た遊びが世界各国に存在する。
鬼役の子供が振り返った時に、残りの子供がまるで銅像・彫像のようにピタッと動きが止まるところから、海外では「Statues game」(彫像ゲーム)というカテゴリーに含まれ、世界各国における呼び名や掛け声はそれぞれの国によって異なっている。
それでは、英語版のウィキペディアを参考に、世界各国の「だるまさんがころんだ」、すなわち「Statues game」(彫像ゲーム)を簡単にご紹介していこう(出典が明記されていないので、あくまでも参考まで)。
アメリカ
アメリカにおける「だるまさんがころんだ」は「Red light Green light」(レッドライト・グリーンライト)と呼ばれる遊び。日本語では「赤信号・青信号」といったタイトルになるだろうか。
「Green light!」(青信号、グリーンライト)の掛け声で動き始め、横断歩道を渡るようにしばらく自由に移動できる。
【YouTube】アメリカ 「Red light Green light」
そして掛け声役がすばやく振り返りながら「Red light!」(赤信号、レッドライト)と叫ぶと、残りの子供はピタッと動きを止める。
うまく止まれなかったらスタートラインに戻ってやり直し。掛け声をかける役にタッチできたら勝ちとなり、掛け声役と交代する。
イギリス
イギリスでの「だるまさんがころんだ」は「Grandmother's Footsteps」、または「Grandma's Footsteps」と呼ばれる。日本語の意味は「おばあちゃんの足取り」、「おばあちゃん歩き」。
鬼役は特に掛け声をかけず、鬼が壁側を向いている間にそろそろと近づき、鬼が振り向いたらピタットとまるルールのようだ。
【YouTube】イギリス 「Grandmother's Footsteps」
オーストラリア
オーストラリアの「だるまさんがころんだ」は「London ロンドン」と呼ばれる。鬼役は「L. O. N. D. O. N」と一文字ずつスペルを読み上げていき、最後の「N」で振り返る。
または、「London bridge fell down」と読み上げ、最後の「down」で振り返る。日本での掛け声の使い方とよく似た印象を受ける。
フランス
フランスの「だるまさんがころんだ」は「Un, deux, trois, soleil」(アン・ドゥ・トヮ、ソレイユ」。意味は「1, 2, 3, 太陽」。
【YouTube】フランス「Un, deux, trois, soleil」
「Un, deux, trois」(1, 2, 3)の掛け声の間に動くことができ、鬼がすばやく後ろを振り返りながら「soleil」(ソレイユ、太陽)と叫んだら、残りの参加者がピタッと動きを止める。
YouTube動画で見てみると、どうやら掛け声をかける役の子供は自由に動くことができ、固まっている子供たちの目の前まで来て笑わせるなど、かなり自由な行動が可能なようだ。
その他の世界各国
ヨーロッパでは、この「1, 2, 3, ●●!」式の「だるまさんがころんだ」が一般的で、フランスでいう「soleil」(ソレイユ、太陽)のところが、他のヨーロッパ諸国では次のような単語が用いられる。
- イタリア: 「stella(星)」
- オランダ、ベルギー: 「ピアノ」
- スウェーデン: 「赤ランプで止まれ」
- スペイン: 「イギリス人の隠れ家」、「イギリスの子供」
- ポルトガル: 「中国の子ザル」
- ギリシャ: 「動けない兵隊」
- メキシコ: 「calabaza(カボチャ)」
- イスラエル: 「塩ジャケ」