いもほりのうた 歌詞と芋掘り体験
うんとこしょ どっこいしょ でてくるおいもは どろんこおいも
「うんとこしょ どっこいしょ」が歌い出しの『いもほりのうた』は、幼稚園や保育園で歌われるお芋掘りをテーマとした子供の歌。作詞:高杉 自子、作曲:渡辺 茂。
秋には幼稚園や保育園などでサツマイモの芋掘り体験がよく行われるが、こうした芋掘りシーズンにぴったりの年中行事ソングとなっている。
『いもほりのうた』一番の歌詞を次のとおり引用する。
うんとこしょ どっこいしょ
うんとこしょ どっこいしょ
でてくるおいもは どろんこおいも
でっかいぞ<引用:『いもほりのうた』一番の歌詞>
歌詞は3番まであるが、最後の「でっかいぞ」以外は共通の歌詞なので、保育園児や幼稚園児にも覚えやすく歌いやすい。「でっかいぞ」の歌詞は、2番は「ちっちゃいぞ」、3番では「まっかだよ」に変わる。
【YouTube】 いもほりのうた「こどものうた200」
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「おおきなかぶ」の掛け声?
『いもほりのうた』の「うんとこしょ どっこいしょ」という歌詞を見ると、ロシアの民話・童話「おおきなかぶ」の有名なシーンが思い出される。
「おおきなかぶ」では、大きく育ちすぎて一人では収穫できなくなってしまったカブを、おじいさん、おばあさん、孫娘、イヌ、ネコ、ネズミが力を合わせて引き抜くというシンプルなストーリー。
最初はおじいさん一人で引き抜こうとするが、力不足で次々と他の家族を一人ずつ呼び出していく。その度に、次のような有名なセリフが登場する。
うんとこしょ、どっこいしょ。
それでもかぶは抜けません。<引用:ロシアの民話・童話「おおきなかぶ」より>
この「うんとこしょ、どっこいしょ。」の部分は、『いもほりのうた』の歌詞とほぼ同一であり、「おおきなかぶ」が『いもほりのうた』に大きな影響を与えていることが良く分かる。
いもほりのイラストでも「おおきなかぶ」
実際の芋掘り体験では、芋のツルは予め除去された状態で、芋が埋まっている周りの土をスコップで深く掘り出して、最後に手で丁寧に芋を取り出す方法で行われる。
「おおきなかぶ」のように、複数人で力を合わせて芋のツルを引っ張って収穫する事は(筆者の知る限り)ない(と思われる)が、いもほりのイラストをいくつかネットで探してみると、「おおきなかぶ」方式で綱引きのように力強く芋のツルをひっぱるイラストが数多く見られる。
<イラスト提供:無料イラスト・春・夏・秋・冬・イラストわんパグ>
人の力で芋のツルを強く引っ張ると、芋が地中から出てくる前にツルが途中で切れてしまい、イラストのようには上手くいかないと思われる。
ツルを引っ張っているだけなので、もはやイモ「掘り」と呼べるのか疑問がないわけではないが、イラストや絵本の世界ではこうした表現が一般的なようだ。確かに、イラストとしての見栄えはこちらの方が動きがあって面白い。
芋掘り体験でがっかりする子も?
何人かで芋のツルを一緒に引っ張って収穫するというイメージは、上述のとおり、実際の芋掘り体験での作業内容とは大きく異なっている。
幼稚園や保育園のお子さんが、実際に秋の芋掘り体験に参加される場合、イラストや絵本で見た綱引きのような芋掘りのイメージを持っていると、スコップで掘り出す実際の芋掘り作業にがっかりしてしまうこともありそうだ。
中には、こうしたイメージに実際の畑を近づけるべく、幼稚園の庭などで栽培したサツマイモを、ツルを残したままイモをあらかじめ掘り出しておいて、軽くツルを引っ張るだけでイモが取り出せる状態にしておくケースもネットで確認できた。
だが、ほとんどの農園における芋掘り体験では、邪魔になる芋のツルはあらかじめ除去された状態で、スコップで芋の周りの土を掘っていくスタイルになると思われる。
幼稚園や保育園のお子さんが芋掘り体験を行う場合は、子どもたちが芋掘りに対してどんなイメージを持っているのか予め確認しておき、実際の芋掘り作業とのギャップを埋めておくのが良いかもしれない。
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