少年少女の竪琴 Juvenile Lyre
ローウェル・メーソン歌集 1833年出版

童謡『メリーさんの羊』に初めてメロディをつけた歌集

「少年少女の竪琴 Juvenile Lyre」は、アメリカの作曲家ローウェル・メーソンが1833年に出版した少年少女向けの歌集。主に小学生向けの優しい讃美歌や童謡が収録されている。

原題は、「Juvenile Lyre, Or, Hymns and Songs, Religious, Moral, and Cheerful, Set to Appropriate Music, For the Use of Primary and Common Schools」。

この書籍の内容は、アメリカン・ライブラリー・アソシエーション(the American Library Association / ALA)がインターネット上で無料で公開している書庫サービス「the Internet Archive」(インターネット・アーカイブ)上で全ページ閲覧することができる。

150年以上前に出版されたこの書籍が今日注目されるとすれば、ローウェル・メーソンが童謡『メリーさんの羊 Mary Had a Little Lamb』に初めてメロディをつけたことを証明する貴重な歴史的資料であるという点だろう。

上の画像は、「少年少女の竪琴 Juvenile Lyre」67ページに掲載された童謡『メリーさんの羊』の1833年当時の楽譜の抜粋。原題は『Mary's Lamb』。

よく見ると、今日親しまれている『メリーさんの羊 Mary Had a Little Lamb』のメロディとは異なっていることが分かる。

この1833年の楽譜により、童謡『メリーさんの羊』に初めてメロディをつけたのはローウェル・メーソンだが、今日親しまれているメロディを付けたのは彼ではない(可能性が高い)ということが言えそうである。

では、童謡『メリーさんの羊』の有名なメロディは、いつ誰が作曲したものなのだろうか?

この疑問については、1867年にアメリカで出版されたフォークソング『グッドナイト・レイディーズ Goodnight, Ladies』が強く関連してくるため、そちらのページで解説することとしたい。ご興味のある方は適宜参照されたい。

関連ページ

グッドナイト・レイディーズ Goodnight, Ladies
童謡『メリーさんの羊』の有名なメロディのルーツ・原曲?
メリーさんの羊 Mary Had a Little Lamb
最初にメロディを付けたのがローウェル・メーソン
ローウェル・メーソン Lowell Mason 有名な讃美歌・代表曲
19世紀アメリカの賛美歌と教育音楽の基礎を築いた偉大なる作曲家・指導者ローウェル・メーソン特集