レゴン Legong
インドネシア・バリ島の女性舞踊 レゴン・ラッサムが有名
『レゴン Legong』または『レゴン・ダンスLegong Dance』は、インドネシア・バリ島の伝統舞踊。ガムラン伴奏と女性舞踊による舞踊芸術で、ウブド王宮では定期公演が行われている。
「gong ゴン」とはガムランを意味するが、これに「美しい、きれいな」の意味を持つ「Leg」が加わり、「Legong レゴン」の名がついたという。「Leg」には「優美な、柔らかい」といった意味もあり、女性舞踊による柔らかく優美なダンスを表しているようだ。
【YouTube】バリ レゴンダンス Legong Dance
【YouTube】レゴン・ダンス(宮廷舞踊)
有名なレゴンの演目・ストーリーは?
演目は、レゴン・クンティール、レゴン・ジョボグなど様々なストーリーがあるようだが、おそらく最も有名と思われるのが、ラッサム王(ラッセム王)が登場するレゴン・ラッサムという物語だろう。
このレゴン・ラッサムは前半と後半で大きく二つの構成がとられ、前半では宮廷女官チョンドンによる宮廷舞踊が一通り披露され、その後、後半でラッサム王の物語が演じられる。
後半では、「レゴン」と呼ばれる二人の女性が登場し、それぞれラッサム王とランケサリ姫の役で物語を演じていく。
ラッサム王の物語レゴン・ラッサム あらすじ
ランケサリ姫はパンジ王子と婚約していたが、一目惚れしたラッサム王は姫をさらい、家に閉じ込めて姫に執拗に求婚する。
これを知った姫の兄でダハ王国の王子は「姫を解放せよ、さもなくば戦争だ」とラッサム王に迫ったが、好戦的なラッサム王は受けて立った。
戦に赴いたラッサム王だったが、不意の落馬や、死の象徴・黒鳥に襲われるなど、戦いの前から死を予感させるような不吉な出来事に見舞われる。それでもなお戦いに挑んだラッサム王はダハ王国に破れ、命を落としてしまうのだった。
なお、実際にラッサム王の物語を最後まで演じようとすると時間がかかってしまうため、一般的な『レゴン Legong』の公演では簡略版が用いられることが多いようだ。
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