サンクトゥス ドイツミサ曲より
フランツ・シューベルト(Franz Peter Schubert/1797–1828)
『サンクトゥス Zum Sanctus』は、シューベルトが晩年の1827年に作曲した『ドイツ・ミサ曲 ヘ長調 Deutsche Messe』(Deutsche Messe D872)第5番目の楽曲。
ミサ曲とは、カトリック教会のミサ(感謝の祭儀)に伴う声楽曲のこと。カトリックの典礼文ではラテン語が用いられ、シューベルトもラテン語によるミサ曲をいくつか作曲しているが、この『ドイツ・ミサ曲』ではドイツ語の歌詞が用いられている。
ドイツ語の歌詞で作詞したのは、シューベルトの友人でウィーン工科大学の教授であったヨハン・フィリップ・ノイマン(Johann Philipp Neumann/1774–1849)。
『ドイツ・ミサ曲』の各曲はプロテスタント教会で賛美歌として歌われているが、中でも『サンクトゥス Zum Sanctus』に基づく讃美歌546番(83番)『聖なるかな Heilig, Heilig, Heilig』がもっとも有名と思われる。
写真:ミュンヘン聖霊教会(Heiliggeistkirche/ハイリッヒ・ガイスト・キルヒェ)
【YouTube】聖なるかな Heilig, Heilig, Heilig
歌詞の意味・日本語訳(意訳)
Heilig, heilig, heilig, heilig ist der Herr!
Heilig, heilig, heilig, heilig ist nur er!
Er, der nie begonnen,
Er, der immer war,
Ewig ist und waltet,
Sein wird immerdar.
聖なるかな 主は聖なるかな
聖なるかな ただ一人主は聖なるかな
主には始めはなく 常におられた
永遠に統べる 主は永遠なり
Heilig, heilig, heilig, heilig ist der Herr!
Heilig, heilig, heilig, heilig ist nur er!
Allmacht, Wunder, Liebe,
Alles ringsumher!
Heilig, heilig, heilig, heilig ist der Herr!
聖なるかな 主は聖なるかな
聖なるかな ただ一人主は聖なるかな
全能 奇跡 そして愛
すべてを身にまとう
聖なるかな 主は聖なるかな
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