人知れぬ涙
オペラ「愛の妙薬」 第2幕で歌われるネモリーノのアリア
『人知れぬ涙 Una furtiva lagrima』は、ドニゼッティ作曲のオペラ「愛の妙薬」の中で、主人公ネモリーノ(テノール)が歌うアリア。
「愛の妙薬(あいのみょうやく)」は、1832年に初演された全2幕からなる歌劇。
喜劇的なイタリア・オペラとしては、ロッシーニ「セビリアの理髪師」などと並び人気の作品。
舞台は18世紀の終わり頃、スペイン・バスク地方の小さな村。ネモリーノは美しいアディーナに好かれたい一心で、怪しい薬売りの博士から「恋がかなう愛の妙薬」を手に入れるが…
【YouTube】ドミンゴ 『人知れぬ涙 Una furtiva lagrima』
歌詞の意味・日本語訳
Una furtiva lagrima
negli occhi suoi spuntò:
Quelle festose giovani
invidiar sembrò.
Che più cercando io vo?
Che più cercando io vo?
M'ama! Sì, m'ama, lo vedo. Lo vedo.
あの女(ひと)の眼に
ひそかに浮かぶ涙
色めき立つ娘たちを
羨んでいるようだった
僕はこれ以上何を求めようか
僕には分かる。あの女は僕を愛しているのだ。
Un solo instante i palpiti
del suo bel cor sentir!
I miei sospir, confondere
per poco a' suoi sospir!
I palpiti, i palpiti sentir,
confondere i miei coi suoi sospir...
ほんの一時だが
彼女の美しい心の高鳴りを感じた
もうすぐ彼女と僕のため息が
一つに溶け合う時がくるのだ
Cielo! Si può morir!
Di più non chiedo, non chiedo.
神よ!僕は死んでもいい!
これ以上何も望むことはない
Ah, cielo! Si può! Si, può morir!
Di più non chiedo, non chiedo.
Si può morir! Si può morir d'amor.
神よ!僕は死んでもいい!
これ以上何も望むことはない
僕は愛のために死ねるのだ
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