タイスの瞑想曲
ジュール・マスネによる歌劇『タイス』間奏曲
『タイスの瞑想曲』は、ジュール・マスネ作曲の歌劇『タイス』(1894年初演)の第二幕・第1場と第2場の間の間奏曲。本来はオーケストラと独奏楽器向けだが、室内楽に編曲されることも多い。
ジュール・マスネは、19世紀末から20世紀初頭にかけて人気があったフランスの作曲家。オペラで最もよく知られるが、後にほとんどの作品が忘れ去られてしまった。
1980年代以来、時折リバイバルが起っており、特に「マノン」と「ウェルテル」は、発表以来一世紀以上にわたって途切れることなく上演され続けている。
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あらすじ・ストーリーは?
オペラ「タイス」の舞台は、東ローマ帝国(ビザンチン帝国)統治下のエジプト。ローマ神話の愛と美の女神ヴィーナスの巫女であるタイスと、キリスト教の修道僧アタナエルが主人公。
厳格な禁欲主義者のアタナエルは、妖艶なタイスの存在に心をかき乱されていた。彼はタイスをキリスト教に改宗させよう試みる。『タイスの瞑想曲』は、彼の説得をタイスが心の中で熟考する文脈で用いられる。
タイスを改宗させたアタナエルだったが、今までの彼女への執着が宗教的な使命感ではなく、抑えていた愛欲に由来していることをようやく自覚し、人間としての愛の価値を悟った。しかしそれはあまりに身勝手で遅きに失した(バッド・エンディング)。
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