ピアノソナタ第14番 モーツァルト
ベートーヴェンに強い影響を与えた情熱的ソナタ
『ピアノソナタ第14番ハ短調』K.457は、モーツァルトが1784年にウィーンで作曲した全3楽章のピアノソナタ。
モーツァルトのピアノソナタとしては数少ない短調作品の一つ。情熱的で力強く劇的な展開で、初期のベートーヴェンに強い影響を与えたと言われる
写真:モーツァルト生誕の地 ザルツブルク旧市街の夜景(オーストリア)
【YouTube】モーツァルト ピアノ・ソナタ第14番 第1楽章
ベートーヴェン ピアノソナタ「悲愴」とそっくり?
特に第2楽章の第2エピソードについては、ベートーヴェン『ピアノソナタ第8番 悲愴』第2楽章冒頭の有名な旋律と酷似しており、その影響の大きさが伺われる。
【YouTube】モーツァルト ピアノ・ソナタ第14番 第2楽章
ドイツの音楽学者アルフレート・アインシュタイン(Alfred Einstein/1880-1952)は、著書の中で、モーツァルト『ピアノソナタ第14番ハ短調』と後のベートーヴェン作品の関係についてこう述べている。
このソナタは明らかにきわめて強い興奮の爆発…激越なハ短調─ベートーヴェンのハ短調─でしか表現できないものである。…ほかならぬこのソナタがあのベートーヴェニズムの成立にかなりの役割を演じていることに注目すべきである。
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