クローエに 歌詞の意味・和訳 モーツァルト
愛しい恋人よ 僕は震えながら 君を腕の中に抱きしめる
『クローエに(An Chloë)』K.524は、モーツァルトがウィーン時代の1787年6月に作曲した歌曲。『夕べの想い』K.523と同日に作曲された。
歌詞は、ドイツの詩人ヨハン・ゲオルク・ヤコービ(Johann Georg Jacobi/1740–1814)による13連の詩から、冒頭の4節のみが用いられている。
クローエ(クロエ)とは、古代ギリシャ文学に登場する羊飼いの女性、またはそれをモチーフとした文学作品上の女性名。モーリス・ラヴェルのバレエ作品『ダフニスとクロエ』が有名。
挿絵:ルイーズ・エルサン「ダフニスとクロエ」Daphnis and Chloe-the Flute lesson by Louis Hersent 1850(出典:Wikipedia)
【YouTube】 Barbara Bonney - "An Chloë"
歌詞の意味・和訳(意訳)
Wenn die Lieb' aus deinen blauen,
Hellen, offnen Augen sieht,
Und vor Lust hinein zu schauen
Mir's im Herzen klopft und glüht;
君の青く明るい大きな瞳
そこに浮かぶ愛を覗きたくて
僕の胸は高鳴り燃え上がる
Und ich halte dich und küße
Deine Rosenwangen warm,
Liebes Mädchen, und ich schließe
Zitternd dich in meinem Arm,
君を抱き寄せ 口づける
君のあたたかいバラ色の頬に
愛しい恋人よ 僕は震えながら
君を腕の中に抱きしめる
Mädchen, Mädchen, und ich drücke dich
An meinen Busen fest,
Der im letzten Augenblicke
Sterbend nur dich von sich läßt;
恋人よ 君を強く抱きしめる
最後の瞬間まで君を放さない
Den berauschten Blick umschattet
Eine düstre Wolke mir,
Und ich sitze dann ermattet,
Aber selig neben dir.
恍惚とした瞳を
薄暗い雲が覆う
ぼくはぐったりとして
君の側で幸せに浸る
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