アルプス交響曲
リヒャルト・シュトラウス(Richard Georg Strauss/1864-1949)
『アルプス交響曲 Eine Alpensinfonie』作品64は、ドイツの作曲家リヒャルト・シュトラウス(Richard Georg Strauss/1864-1949)作曲による1915年初演の交響曲。
作者が14歳頃にドイツの最高峰ツークシュピッツェ(Zugspitze)に登山した際の体験に基づいているという。早朝の登山開始から登頂、そして下山までの一連のストーリーが描かれる。
山の天候を描写するためのウィンド・マシーンやサンダー・シート(マシーン)などの特殊な楽器が用いられる。また、ヘッケル・ホーン(フォン)や舞台裏のバンダ(別アンサンブル)など、若干特殊な楽器や編成にも注目したい。
上写真はツークシュピッツェの眺め。高さ2,962mで、ドイツ・バイエルン州とオーストリア・チロル州の国境に位置する(山頂に検問所がある)。
【YouTube】 ウィーン・フィル演奏 アルプス交響曲
ウルトラセブン主題歌とアルプス交響曲
『アルプス交響曲』で演奏される一部のメロディについて、1967年放送の特撮テレビ番組「ウルトラセブン」主題歌の冒頭部分と似ているとの指摘があるようだ。
「ウルトラセブン」主題歌を作曲した蒔田 尚昊(まいた しょうこう/別名:冬木 透)は、他にも「ウルトラセブン」最終回でシューマンのピアノ協奏曲をサントラに流用しているほか、世界名作アニメ「牧場の少女カトリ」でシベリウスの楽曲を元にサントラを作曲している(フィンランドが舞台のアニメなので)。
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アルプス交響曲の構成
- 夜 Nacht
- 日の出 Sonnenaufgang
- 登り道 Der Anstieg
- 森への立ち入り Eintritt in den Wald
- 小川に沿っての歩み Wanderung neben dem Bache
- 滝 Am Wasserfall
- 幻影 Erscheinung
- 花咲く草原 Auf blumigen Wiesen
- 山の牧場 Auf der Alm
- 林で道に迷う Durch Dickicht und Gestrüpp auf Irrwegen
- 氷河 Auf dem Gletscher
- 危険な瞬間 Gefahrvolle Augenblicke
- 頂上にて Auf dem Gipfel
- 見えるもの Vision
- 霧が立ちのぼる Nebel steigen auf
- しだいに日がかげる Die Sonne verdüstert sich allmählich
- 哀歌 Elegie
- 嵐の前の静けさ Stille vor dem Sturm
- 雷雨と嵐、下山 Gewitter und Sturm, Abstieg
- 日没 Sonnenuntergang
- 終末 Ausklang
- 夜 Nacht
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