告別 ピアノソナタ第26番
ベートーヴェン/Les Adieux sonata, Op. 81a
ピアノソナタ第8番&第14番&第23番&第26番 |
『告別(Das Lebewohl)』は、ベートーヴェン(ベートーベン)のピアノソナタ第26番変ホ長調作品81a。
ナポレオン軍の侵攻を避けてウィーンを逃れたルドルフ大公のエピソードが曲に織り込まれているという。ルドルフ大公は、ベートーヴェンの親しい友人。
ベートーヴェン自身が命名
標題の『告別』は、作曲者自身が命名したもの。なお、ベートーヴェン自身が楽曲に標題を与えることは珍しく、この第26番『告別』以外に命名したピアノソナタは、第8番『悲愴』しかない。
各楽章にも副題が与えられている。第一楽章『告別(Das Lebewohl)』、第二楽章『不在(Die Abwesenheit)』、第三楽章『再会(Das Wiedersehen)』とされ、ストーリーがわかりやすく表現されている。
【YouTube】Beethoven Piano Sonata No.26 Das Lebewohl
出版社が勝手につけた標題
『Les Adieux Sonata』というタイトルが付される場合があるが、これは出版元のブライトコプフ・ウント・ヘルテル社がフランス語で独自につけたもの。
これに対しベートーヴェンは、「lebewohlはles adieuxとは全く違うものである。前者は心から愛する人にだけ使う言葉であり、後者は集まった聴衆全体に対して述べる言葉だ」と、出版社に手紙で抗議したとされている。
この曲が、親交の深かったルドルフ大公のために作曲され、ベートーヴェン自身があえて標題を命名したことを考えれば、出版社の軽率さには言葉を失うばかりだ。
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