ツリー飾りつけの意味は? 象徴・シンボル
クリスマスツリーに飾るキリスト教上の重要なアイテム
クリスマスツリーには、星やボール、ベル、キャンディ・ケーンなど、様々な飾り付けを施すが、キリスト降誕際であるクリスマスの装飾であることから、それらの飾りつけには重要な意味があり、キリスト教における重要なシンボル・象徴となっている。
このページでは、クリスマスにおいて特に重要と思われるキリスト教上のキーワードについて、その意味やシンボル・象徴に関するポイントを簡単にまとめてみたい。
頂上の星(トップスター)
クリスマスツリーの一番上に飾り付ける大きな五角形の星(五芒星)は、東方の三博士にイエス・キリストの誕生を知らせた「ベツレヘムの星」を象徴している。
カスパール、メルキオール、バルタザールら東方の三賢者」は、ベツレヘムの星に導かれ、星が止まった真下で母マリアに抱かれたイエスを見出した。
キャンディケイン・つえ
赤と白のストライプで先がUの字に曲がった小さな杖、またはキャンディ・ケイン(candy cane)は、羊飼いの杖「シェパーズ・クルーク Shepherd's Crook」を表している。
キリスト教では、イエス・キリストを「善き羊飼い」、信徒を「迷える羊(ストレイ・シープ stray sheep)」と表現することがある。
羊飼いの杖における曲がった部分(フック)は、落下した羊の首や足に引っ掛けて救い上げるのに役立ったそうだが、これがキリスト教において迷える信徒を救うシンボルとなっている。キリスト教の司教が持っている司教杖の先が曲がっているのも同様の理由。
ちなみに、キャンディ・ケインの白は「キリストの潔白さ」、赤は十字架でキリストが流した血を表しているという。また、曲がった杖を逆さまにするとイエス(Jesus)の頭文字「J」となることからも、キリスト教と関連が深い形や色となっているようだ。
ボール(クーゲル)
旧約聖書に登場する「善悪の知識の樹(木)」に成る果実を象徴。具体的に何の果実か聖書に記述は無いが、一般的にはリンゴの実として定着している。
ヘビにそそのかされ、アダムとイブ(エヴァ)は神にそむいて知恵の樹の実を食べてしまった。アダムとイヴはエデンの園を追放され、人間は必ず死ぬ存在となった。失楽園と呼ばれるこの出来事は、キリスト教における原罪として解釈されている。
ベル
イエス・キリストの降誕を祝う行事であるクリスマスにおいて、イエスの誕生を知らせる天使のベルは重要な飾り付けの一つ。
また、「善き羊飼い」であるキリストが鈴を鳴らして迷える羊の群れ(信者たち)を導く様を象徴する意味合いがあるとも考えられる。
ヒイラギ
ヒイラギのトゲは、イエス・キリストが十字架への磔(はりつけ)に処される際の、被らされていたイバラの冠のトゲを象徴している。ヒイラギの赤い実はイエスキリストが流した血、緑の葉は永遠の命を表す。
また聖書によれば、ヘロデ王に追われエジプトへ逃げた聖母マリアと幼な子イエスは、ヒイラギの茂みに身を潜めたところ、枝が伸びて葉が深々としげり、追っ手から逃げ切ることができたという。
マリアはヒイラギを祝福し、以後ヒイラギは枯れることのない常緑樹となった。
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