夢の世界を 歌詞と解説 合唱曲

さあ 語り合おう すばらしいぼくらの 夢の世界を

「ほほ笑み交わして語り合い 落ち葉を踏んで歩いたね♪」が歌い出しの合唱曲『夢の世界を』は、教育芸術社に専属する作曲家・橋本 祥路(はしもと しょうじ)により作曲された。

【YouTube】夢の世界を

歌詞

ほほえみ交わして 語りあい
落葉を踏んで 歩いたね
並木のいちょうを 鮮やかに
いつかも夕日が うつしだしたね

さあ 出かけよう
思い出のあふれる 道を駆け抜け
さあ 語りあおう
すばらしいぼくらの 夢の世界を

小鳥のさえずり 聞きながら
はるかな夕日を ながめたね
小川の流れも 澄みわたり
いつかもぼくらを うつしだしたね

さあ 出かけよう
思い出のあふれる 道を駆け抜け
さあ 語りあおう
すばらしいぼくらの 夢の世界を

中学生向けの合唱曲が少なかった時代

『夢の世界を』が作曲された1970年代後半の当時、中学生の生徒たちが音楽の授業で歌う合唱曲のバリエーションは今ほど多くはなかった。学校の教科書を手掛ける教育芸術社は、同社に専属する複数の作曲家らに中学校向けの新しい合唱曲を競って作曲させた。

当時は若手編集部員だった橋本祥路もこの合唱曲作曲に参加。教育芸術社から提示された「8分の6拍子」という決められたフォーマットの中で、橋本氏はややアップテンポで力強いバラード『夢の世界を』のメロディを完成させた(歌詞:芙龍明子 ふりゅうあきこ)。

経験の浅い若手の作品ということもあってか、教育芸術社内部における評価は芳しくなかったという。ところが、学校の現場においては、『夢の世界を』は教師を対象にしたアンケートで第1位を獲得。後に再度行われた調査でも、教育現場から同様の高評価を受けた。

カノン進行をサビに用いたとしたシンプルで明るく爽やかな曲調が受けたのだろうか。音楽的なレベルが様々な中学生にも歌いやすく親しみやすい定番の合唱曲として、『夢の世界を』は中学校の音楽教科書に掲載され、今日まで多くの生徒らに愛唱されている。

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