卒業 斉藤由貴 歌詞と解説
卒業ソング/卒業式で泣かないと冷たい人と言われそう…
80年代を代表する卒業ソングの一曲、斉藤由貴(さいとう・ゆき)『卒業』は、斉藤由貴のデビューシングルとして1985年2月にキャニオン・レコードより発売された。
ほぼ同時期に菊池桃子の卒業ソング『卒業 -GRADUATION-』もリリースされ、同じランキング上位に同時にランクインするなど当時は話題を呼んだ。
ジャケット写真:斉藤由貴 ベスト・ヒット
斉藤由貴『卒業』の歌詞では、「制服の胸のボタン」、「下級生」、「教室」、「セーラー」、「卒業式」と、学校や卒業を連想させる単語がふんだんに盛り込まれ、学生生活に別れを告げる卒業シーズンを迎えた学生・生徒たちの心情が、一人の女性の視点からしみじみと歌い込まれている。
ただ卒業シーズンの別れの寂しさを抒情的に切々と歌うのではなく、もの悲しい雰囲気を漂わせながらも、「もっと哀しい瞬間に涙はとっておきたい」、「過ぎる季節に流されて逢えないことを知っている」など、卒業の当事者でありがならも若干現実的な視点からの冷静な台詞が特徴的。
ジャケット写真:Myこれ!クション 斉藤由貴BEST 試聴あり
【YouTube】斉藤由貴 卒業
歌詞
制服の胸のボタンを
下級生たちにねだられ
頭かきながら 逃げるのね
ほんとうは嬉しいくせして人気ない午後の教室で
机にイニシャル 彫るあなた
やめて 想い出を刻むのは
心だけにしてとつぶやいた離れても電話するよと
小指差し出して 言うけど
守れそうにない約束は
しない方がいい ごめんねセーラーの薄いスカーフで
止まった時間を結びたい
だけど東京で変わってく
あなたの未来は縛れないああ 卒業式で泣かないと
冷たい人と言われそう
でも もっと哀しい瞬間に
涙はとっておきたいの席順が変わりあなたの
隣の娘にさえ妬いたわ
いたずらに髪をひっぱられ
怒ってる裏で はしゃいだ駅までの遠い道のりを
はじめて黙って歩いたね
反対のホームに 立つ二人
時の電車がいま引き裂いたああ 卒業しても友だちね
それは嘘では無いけれど
でも 過ぎる季節に流されて
逢えないことも知っているああ 卒業式で泣かないと
冷たい人と言われそう
でも もっと哀しい瞬間に
涙はとっておきたいの
松本隆・筒美京平の強力タッグ
作詞は、松田聖子のヒット曲の大半を手掛けた作詞界の大御所、松本隆。松本氏が歌詞を手掛けた有名な作品としては、YMO『君に、胸キュン。』、イモ欽トリオ『ハイスクールララバイ』、C-C-B『Romanticが止まらない』、安田成美『風の谷のナウシカ』、田村英里子『リトル・ダーリン』、中島愛=ランカ・リー『星間飛行』などがある。
作曲は、近藤真彦や岩崎宏美など1970年代から90年代のアイドル歌手に数多くのヒット曲を提供したヒットメーカーの筒美 京平(つつみ きょうへい)。作品の総売上枚数は日本の作曲家で歴代1位、日本音楽界で最も多くのヒット曲を生み出した作曲家(2013年2月現在)として、2003年には紫綬褒章を受章している。
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