クイカイマニマニ(クィクワイマニマニ)

南米民謡/NHKみんなのうた・YMCA歌集より

『クイカイマニマニ(クィクワイマニマニ)』は、1961年6月から7月にかけてNHK「みんなのうた」で放送された子供向けの歌。

歌詞は意味不明な呪文のような言葉の羅列で、いったいどこの国の民謡なのか、それとも誰かの創作なのか、ネット上でも様々な説が見られるが、NHKみんなのうた公式ページによれば、作詞はYMCAの高橋四郎氏によるもので、「南米民謡」との表記が見られる。

ペルーの女の子とアルパカ(photo by dachalan)

ちなみに、『クイカイマニマニ』とよく似た『ギンガングリグリ Ging Gang Goolie』という英語の歌もよく歌われている。

歌詞の一例

クイカイ マニマニマニマニ ダスキー
クイカイコー クイカイカム
クイカイ マニマニマニマニ ダスキー
クイカイコー クイカイカム
オニコディモ オーチャリアリ ウンパ
ウンパ ウンパ オニコディモ
オーチャリアリ ウンパ
ウンパ ウンパ ウンパ ウンパ・・・

【メモ】ダスキンのCMでは「クイカイ マニマニマニマニ ダスキン♪」

YMCAを通じて日本へ紹介

YMCAとは、1844年にイギリスで結成された「キリスト教青年会」のことで、アメリカや日本をはじめとする120か国以上の国々で、教育・スポーツ・福祉・文化などの分野で活動している(非営利団体)。

『クイカイマニマニ(クィクワイマニマニ)』は、戦後にアメリカYMCAを通じて日本へ紹介された曲とのことで、アメリカでは『南方の歌 SOUTHERN SONG』とも呼ばれていたようだ。

現在でもYMCA歌集に掲載されているほか、ボーイスカウトソング、キャンプソングなどとしても親しまれ、小学校の音楽の教科書にも掲載された。

南米のどこの国の民謡?

さて、アメリカから見て南方の国々といえばいくつかあるが、一説によれば、『クイカイマニマニ(クィクワイマニマニ)』はペルー民謡であるとの解説がなされることがあるようだ。

歌詞の言語は、南米大陸に広がるケチュア語群の一つが元になっているという。ケチュア語と言っても様々あり、大きく分けても10以上、細かく分ければ60以上の言語のバリエーションが存在するという。

ケチュア語に由来する単語としては、ジャーキー(干し肉)、コンドル、アルパカ(上写真)、ケーナ、ピューマ、インカなどが挙げられる。

ケチュア語の日常会話フレーズ

ケチュア語とは、具体的にどのような印象の言語なのだろうか。ネット上でいくつかケチュア語の日常会話フレーズが紹介されていたので、いくつか引用してみたい。

どこの出身ですか?
Maymanta kanki?(マイマンタ カンキ?)

あなたは何歳ですか?
Machka watayuq kanki?(マシカ ワタユフ カンキ?)

(出典:コチャバンバ・ケチュア語ノート)

アメリカ経由で日本語に変換された歌詞

南米民謡とされる『クイカイマニマニ(クィクワイマニマニ)』だが、原曲の歌詞がケチュア語などの南米の言語だったとしても、それが日本へ伝わる際には、いったんアメリカYMCAを経由しているため、元の言語の語感は著しく損なわれてしまっている可能性が高い。

つまり、南米の何らかの言語から英語へいったん音声的に変換されてしまっているため、元の言語が実際にどんな印象だったのかは、その英語の歌詞を見たとしても、もはや知ることは難しい状況だと思われる。

ましてや、その英語版の歌詞をさらに日本語的な語感で変換しているため、出来上がったカタカナの歌詞は、まさに国籍不明・意味不明な呪文のような歌詞になってしまっているのだろう。

参考:英語歌詞の一例

Qui kwai mani mani mani mani dasky
Qui kwai koho qui kwai come
Onikoh dhimo
O-chari-ari m-pa m-pa m-pa
Onikoh dhimo
O-chari-ari m-pa
m-pa m-pa m-pa m-pa

意味不明な歌詞が面白い

ただ、その意味不明でユーモラスな歌詞が逆に独特の異国情緒を醸し出しており、子供向けのレクリエーションソングとしてはインパクト大で面白く、一度聴いたら頭から離れない存在感のある楽曲となっている。

『クイカイマニマニ(クィクワイマニマニ)』以外にも、『サラスポンダ』、『アチャパチャノチャ』、『チェチェコリ』など、聞きなれない海外の言語に由来する歌がいくつかあるので、この機会に是非改めて聞いてみて欲しい(ページ下にリンクあり)。

これらは意味不明な歌詞の歌だが、その意味不明さそれ自体がユニークで面白い。

【試聴】クィクヮイマニマニ ・ Kui Kwai Mani Mani