林の朝(よあけの そらのいろは)

外国曲(作詞:平井多美子、編曲:市川 都志春)

「よあけの そらのいろは みずいろ うみのいろ(夜明けの空の色は 水色 海の色)」の歌い出しで知られる『林の朝』。

小学校・小学生向けの教育教材として、教育芸術社の小学校指導用CDに収録されている。音楽の授業で実際に歌われる機会もあるだろう。

フランス民謡『ひばり Alouette』の編曲か?

『林の朝』の原曲は「外国曲」とのことだが、具体的な曲名は明らかになっていない。原曲についてさらに調べてみたいという方のために、参考までに、曲調がよく似ている海外の民謡を一つご紹介したい。

その「海外の民謡」とは、フランス民謡『ひばり Alouette』。ヒバリの毛を次々とむしっていくという身も蓋もない歌詞がユニークなこのフランス民謡のメロディは、『林の朝』のそれと一致する部分がいくつかある。

すぐに気が付くのは、歌い出しの「よあけの そらのいろは」の「よあけの」に該当するメロディがまったく同じであるという点だろう。それ以降も全体的に曲調が似通っている。

JACRACデータベースでは「ALOVETTE」

メロディ以外に何か共通点がないか、JACRACデータベースで『林の朝』を調べてみたところ、いくつか登録されているタイトルの欄に「ALOVETTE」の文字を発見した。

フランス民謡『ひばり Alouette』と、『林の朝』の「ALOVETTE」。さらにネットで検索してみると、『ひばり Alouette』のメロディをピアノで演奏している動画のタイトルを「ALOVETTE」としているケースを確認することができた。

ここまでの状況証拠を見てみれば、おそらく『林の朝』はフランス民謡『ひばり Alouette』を編曲した楽曲であることが容易に想像できる。

これらの検証は憶測にすぎないが、いずれにしても、『林の朝』は現代的な編曲と歌詞でとても歌いやすい曲にアレンジされている名曲であることには違いない。

小学校・小学生向けの教育教材として、これからも学校の音楽の授業などで歌われ続けていくことだろう。

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